2006年9月11日 (月)

羽海野先生お疲れ様でした 「ハチミツとクローバー」10巻

「ハチミツとクローバー」10巻を読みました。

ハチミツとクローバー 10 (10) ハチミツとクローバー 10 (10)

著者:羽海野 チカ
販売元:集英社
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「ハチミツとクローバー」はこの巻で完結

キャラクターそれぞれの結末は大体おさまるところに
おさまった感じでしたが、ただ一人、
花本先生は最後の最後でやってくれたなあ、と。

本心暴露シーンは、山田と同じように私もプチパニックに……。

え~~~~!

親子愛や兄妹愛だと思ってたけど、違ったんだ~。

ぼ~ぜん。

まあ、確かに圏外だと思っていたけど20代と30代、別に悪くはない。

森田とはぐちゃんはどちらも天才であるがゆえにお互いを
深い部分で理解しあえるけれども、支えあえるかというと
それはまた別って感じだし、納得の結末ではあります

大詰めの竹本とはぐちゃんの別れのシーンは
モノローグ、キャラクターの表情、コマ運び、
全てが美しい

さらに、脳内BGMで「魔法のコトバ」が流れてきて、
余計にグッときました。w

「ハチクロ」は全10巻という長いようでいて短い物語の中に、
楽しさや、みっともなさ、はかなさといった「青春」ならではの
要素がぎっしりと高密度に詰まった本当に素晴らしい作品でした。

羽海野チカ先生に、「高純度の高級ハチミツのような作品を
ありがとうございました!」、ってお礼を言いたい
です。

 

 

ところで、10巻は本編の分量が半分くらいで、
あとは「ハチクロ」番外編と読みきり短編を
それぞれ2編収録という構成。

どの短編も素晴らしいできですが、中でも最後に収録の
「星のオペラ」は白眉!馬良さんですよ、馬良さん。
(「白眉」って、三国志好き意外には意味不明なのかな?)

この作品は「ドラえもん」のひみつ道具を一つ使って作品を
描くというお題の元に作られたとのことですが、
羽海野チカ先生が選んだひみつ道具は
全アイテム中トップクラスの実用性を誇る反面、
ロマンはあまり感じさせないアイテム。

ところが、この短編は読後に心がじんわりと温まる、
すごくロマンに溢れた良いSF
になっているんですね。
「SF=すこしふしぎ」という藤子テイストを継承しつつ、
羽海野先生の作家性も感じさせる手腕が見事。

次回作でどのような物語を紡ぐのか、今からとても楽しみです。

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↓当ブログ内の「ハチミツとクローバー」関連記事
最終章突入!「ハチミツとクローバー」9巻
漫画原作映画の成功作がまた一つ。 「ハチミツとクローバー」

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2006年7月30日 (日)

漫画原作映画の成功作がまた一つ。 「ハチミツとクローバー」

人気少女マンガ原作の青春映画、
「ハチミツとクローバー」(略称、ハチクロ)を
見てきました。

ハチミツとクローバー ~恋に落ちた瞬間~ ハチミツとクローバー ~恋に落ちた瞬間~

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/07/14
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↑※ 公開直前スペシャルDVDです。

まず、言っておくと映画版「ハチクロ」は
登場人物の性格やストーリー展開に
かなりアレンジが加えられています

そのため、原作ファンの中には原作との違いに戸惑い、
拒否反応を示す人も少なからず存在すると思われます。

かくいう私も登場人物の性格の違い
(特に森田・真山・山田の3人)が気になって
最初は映画に集中できませんでした

ただ、片思いという感情の微笑ましさや切なさ、
残酷さといった「ハチクロ」の本質は
映画版でもしっかりと表現されており、
映画を見終わった後に抱いた感情は
原作の読後感と同質
のものでした。

演出や俳優陣の演技によって、登場人物の恋愛や芸術への
思いの深さが丁寧に表現されており、
中盤からは設定上の差異が気にならなくなりました

本作は原作の本質を上手く抜き出して再構成し、
映画に変換することに成功した作品
と言えます。

なお、俳優陣はみな好演していますが、
蒼井優の存在感は格別

本来、漫画だからこそ表現可能な透明感を持ったヒロインを
生身で表現しきった
点は映画に絶大な力を与えていました。

また、スピッツが歌う主題歌「魔法のコトバ」も、
青春時代の甘酸っぱさを思い起こさせる
ノスタルジックな雰囲気が上手く表現されており、
「ハチクロ」にとても合っていました

ただ、「魔法のコトバ」が名曲すぎて、
スガシカオが提供した「アオゾラペダル」の
存在感が薄れてしまったようにも……。

スガシカオは「デスノート」の時も
提供した曲が目立っていませんでしたが、
めげずに頑張ってほしいですね。

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2006年7月17日 (月)

最終章突入!「ハチミツとクローバー」9巻

「ハチミツとクローバー」9巻を読みました。

ハチミツとクローバー 9 (9) ハチミツとクローバー 9 (9)

著者:羽海野 チカ
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

最終章の開始を告げる巻ということで、
この巻では森田兄弟の秘密が明かされたり、
はぐを突然の不幸が襲ったりと、
急速に物語が動き出していきます。

今までのゆったりとした展開に
心地よさを感じていた私としては、
急展開に戸惑いと寂しさを感じてしまいましたが、
モラトリアムな時代がいつまでも続かないのも事実。

主要登場人物全てが青春時代の終わりをむかえる
年齢になった以上、この展開は必然と言えますし、
作品を美しくまとめ上げて終わらせるには
今が絶好のタイミングなのでしょう。

一読者として、登場人物たちそれぞれが、
どう自分の才能や不器用さ、純粋さと向き合い
旅立っていくのかを見届けたい
と思います。

ところで、森田兄弟が子供時代に住んでた家、
たむらしげる氏の絵本のような非現実感漂う
メルヘンなデザインがとても素敵
ですね。
森田兄弟が感性豊かに育つのも納得です。

それだけに自らも傷つきつつ、性に合わない復讐を
完遂する森田兄弟の現在の姿が余計に痛ましいわけで。

また、「ハムレット」のヒロイン「オフィーリア」を
モチーフにしたchapter.57の扉絵も非常に印象的

ジョン・エヴァレット・ミレイの
名作絵画「オフィーリア」のモデルを務めた
エリザベス・シダルはオフィーリアと
同様に悲劇的な最期を遂げましたが、
はぐの未来はどのようになるのでしょうか?

ただ、扉絵がミレイの「オフィーリア」と
左右の位置関係が逆なことから、
悲劇的な結末にはならない暗示と受け取っても
良いのかなとも思えます。

いずれにしろ、結末に向けて動き出した「ハチクロ」、
ますます目が離せなくなりました

来週から公開の映画版も多少の不安はありますが、
楽しみです。

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