2006年8月24日 (木)

子供向けでも容赦なし! 「びっくり館の殺人」

「びっくり館の殺人」を読了しました。

綾辻行人氏の代表作「館」シリーズの第8作です。

びっくり館の殺人 びっくり館の殺人

著者:綾辻 行人
販売元:講談社
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本作は「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」が
謳い文句の「ミステリーランド」からの発刊であるため、
体裁は子供向けに書かれています。

とは言っても、いつもの妖しい雰囲気は変わらず。

不気味ないわれのあるお屋敷。その洋館に住む謎めいた少年。
亡くなった少女を模して作られた人形……。
など、著者お得意の要素が効果的に使われており、
独特の不気味な雰囲気が巧みに演出
されています。

七戸優氏の挿絵効果も加わって、子供にトラウマ与えそうな
おどろおどろしさがかなりいい感じ
でした。w

もっとも、作品のテーマやオチのつけ方は、ホラー色強めの
「囁き」シリーズに近く、「館」シリーズの中では異色かと。

「館」シリーズの中では同じく異色作の第4作「人形館の殺人」が
一番近い感じかと思います。
住宅地に建つお屋敷が舞台である点や、人形が重要な
小道具である点が共通していますしね。

ゴシックホラーとして非常に楽しめる内容になっていました。

↓「囁き」シリーズ

緋色の囁き 暗闇の囁き 黄昏の囁き

↓「人形館の殺人」

人形館の殺人

まあ、本格ミステリーとして読むと、トリックの肩透かし感は
否めなかった
のですが……。

子供向けだからトリックをシンプルにしたのか……、
最近はトリックのアイデアが枯渇気味なのか……。

前者の理由であってほしいとは思うのですが、
前作「暗黒館の殺人」や佐々木倫子とのコラボ「月館の殺人」も
正直言ってトリックはイマイチでしたし……。

「幻想小説」としての氏の作品も好きですが、
氏の作品でミステリーの深みにはまった私としては
「殺人方程式」のような、とことん理論にこだわった
ミステリーらしいミステリーもまた書いてほしいんですけねえ

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2006年8月 3日 (木)

テツ道ミステリーって何!? 「月館の殺人」下巻

綾辻行人原作、佐々木倫子作画の
「月館の殺人」下巻を読みました。

月館の殺人 (下) 月館の殺人 (下)

著者:綾辻 行人
販売元:小学館
Amazon.co.jpで詳細を確認する

上巻で鉄道ミステリーと見せかけておいて、
実は館ものというトリッキーな展開にやられました。

収集癖に取り憑かれた登場人物や
館で起こる連続殺人といった要素が実に綾辻作品らしく、
氏のファンである私はとても楽しめました。

また、佐々木倫子作品らしいとぼけた味わいも
しっかり出ていて良いですね。

テツ道を究めた鉄道オタク達の奇行が
恐ろしくもあり、おかしくもあり……。w

殺人鬼が惨劇を繰り広げる本格ミステリーでありつつ、
愛すべき鉄道マニア達が繰り広げるコメディーでもある本作。

綾辻さんと佐々木さんの個性が絶妙にマッチした
とても面白いコラボレーション
だと感じました。

もっとも、犯人とメイントリックに関しては、
あまりヒネリがなく不満ではあるのですが。

贅沢ですが、もっと漫画という媒体ならではの
トリックが見たかったなあと。

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