2007年4月 7日 (土)

歌と演技に圧倒される2時間『ドリームガールズ』

今日は久しぶりの更新ということで、
久しぶりついでに映画の感想記事を書きたいと思います。

今回、感想を書く映画は『ドリームガールズ』

Photo_13

鑑賞したのは1ヶ月くらい前なのですが、
記憶はかなり鮮明に残っています。

『ドリームガールズ』は女性コーラスグループと
彼女達をプロデュースしてブラックミュージックの
時代を築き上げたレコード会社の栄光と挫折を描いた
ミュージカル映画です。

元々はブロードウェイの大ヒットミュージカルというだけあり、
楽曲の完成度は折り紙つき

その上、実在のミュージシャンの半生を描いた映画『Ray』で
素晴らしい演技と歌唱力を見せつけたジェイミー・フォックスや、
抜群の美貌と歌唱力を誇る歌姫ビヨンセ、陽気なキャラクターと
マシンガントークで一世を風靡したエディ・マーフィー
出演陣も実力も華も兼ね備えた豪華な顔ぶれ

Photo_14

そうした豪華出演陣の中にあって、新人ながら、
彼らに負けない存在感を放っていたのが、
己の傲慢さゆえに一時は、仲間から見放され、
やがてシンガーとしても人間としても成長し復活する
エフィを演じアカデミー助演助優勝を獲った
ジェニファー・ハドソンです。
賞の受賞は納得という熱演と熱唱で、助演とはいうものの
ほとんど主演といってもよい程、強い印象を残していました。
特にパワフルな歌声は魅力的でもっと彼女の歌を聴いてみたいと
思いました。

また、シンガーの栄光と転落を体現したエディ・マーフィーの
演技も非常に素晴らしく魅せられました

私的にエディ・マーフィーはファミリー映画やアクション映画の
イメージが強い俳優でしたが、いつものコミカルさの中に
大人の哀愁や情けなさを感じさせる彼も素敵です。

全編通して素晴らしい歌ときらびやかな衣装に魅了され、
夢や欲、友情といった深い人間ドラマに圧倒される
極上のエンターテインメント
で2時間があっという間でした。

Photo_15

観終わった後、サントラも買ってしまいました^^
特に収録曲の『ONE NIGHT ONLY』『LISTEN』
ここしばらくの間、繰り返し繰り返し聴く程、気に入っています。

↓サントラ

ドリームガールズ オリジナルサウンドトラック Music ドリームガールズ オリジナルサウンドトラック

アーティスト:サントラ,ジェニファー・ハドソン,ビヨンセ・ノウルズ,アニカ・ノニ・ローズ,エディ・マーフィ,ローラ・ベル・バンディ,ロリー・オマリー,アン・ウォーレン,ヒントン・バトル,ジェイミー・フォックス,キース・ロビンソン
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2007年2月18日 (日)

絶望を、ぶった斬れ!! 『どろろ』

『ベルセルク』や『魍魎戦記マダラ』といった人気漫画に
多大な影響を与えてと言われている手塚治虫の漫画を
妻夫木聡柴咲コウ主演で映画化した『どろろ』を観ました。

Photo_11

日本の戦国時代を思わせる架空の世界を舞台に、
天下と引き替えに父が魔物と交わした契約によって
身体の四十八箇所を奪われたまま生まれた主人公百鬼丸
己の身体を取り戻すために野盗の少女どろろと旅をする
というストーリー。

私は原作をかなり前に読んだことがあるのですが、
細部のストーリーは忘れており、ほぼ基本設定しか
覚えていない状態だったので、特に先入観やこだわり
を持つことなく、和風テイストの伝奇アクション映画として、
純粋に楽しむことができました。

個性的な造形の魔物や建築物、独特の色味の映像に
独特の味わい
があって面白かったですよ。

特に百鬼丸とどろろの妖怪退治を痛快に描く前半は
アクション演出のキレが良く、見応えのあるシーンを
テンポ良く見せてくれてかなりスクリーンに引き込まれました。

観る前はちょっと雰囲気が甘すぎかなとも思っていた妻夫木聡も
暗く重い過去を背負ったダークヒーロー百鬼丸を好演。

かっこいいです!!

妻夫木聡いかにも好青年風で整った顔立ちであることも
私には手塚作品の主人公らしく映りました。

原作では子供の役をどう演じるのかが不安だったどろろ役の柴咲コウも
性別や年齢を感じさせない演技で、どろろを見事に表現しており、
キャスティングは成功だったかと思います。

Photo_12

ただ、この映画、前半のアクション路線から打って変わって、
後半からは家族の確執という人間ドラマが中心になるのですが、
その展開の持って行き方がやや強引に感じられたのは残念。

なんだか、前半と後半で違う映画を見ているかのような感じが

父役の中井貴一や弟役の瑛太が愛憎相半ばの複雑な感情を
巧みに表現していたのは良かったのですが、後半に集中して
彼らのことを描きこみすぎのような気が。

もう少し前半から百鬼丸の家族の動きも見せつつ展開した方が
後半で父や弟にも感情移入しやすくなって良かったのではと。

中盤で化物退治をダイジェストで見せるという手法も、
アクションしの出来が良いので充分に楽しめはしましたが、
ちょっと構成としては無理やりであまり美しくは感じませんでした。

とは言っても、全体的にテンポは良く、派手なアクションと
重厚な人間ドラマで2時間余りの時間を中だるみすることなく
楽しませてくれました

続きもあるような終り方でしたが、
もし編があれば、是非、観に行きたいなと思います^^

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↓原作コミック

どろろ (1) どろろ (1)

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2007年2月 4日 (日)

ネズミvs.ネズミ!!  『ディパーテッド』

マーティン・スコセッシ監督作品『ディパーテッド』
観てきました。

Photo_7

本作は警察とマフィアそれぞれがスパイを送りあい、
そのスパイ同士がお互いの正体を探りあうという
斬新な設定で大ヒットを記録した香港映画の大傑作
『インファナル・アフェア』をハリウッドがリメイクした作品

私はこのオリジナル版が大好きでして、
正直、このハリウッドリメイク版はどこまで、
オリジナルの完成度に迫れるのか、期待半分、不安半分。

スコセッシ監督と主演のレオナルド・ディカプリオという
組み合わせも正直、不安要素の一つだったり。
いや、スコセッシ監督は大好きな監督ですし、レオも別に嫌いでは
ないんですが、この二人が組んだ映画は今まで、
あまり良い印象がないというか・・・・・・。

でも、まあ、ジャック・ニコルソンに、マット・デイモン
アレック・ボールドウィン、マーク・ウォールバーグ、
マーティン・シーンとい豪華キャストを揃えられたら、
これは映画好きとして観ないわけにはいきません^^

Photo_10

で、観た感想としては、基本プロットは同じながら、
アメリカならではの文化や社会情勢が反映され、
オリジナルとはまた違った感触の作品に仕立てられていて
面白かった!!

仏教の思想に根ざしたオリジナルを、脚本家は上手くキリスト教の
宗教観に根ざしたストーリーに挿げ替えることに成功していたとも感じます。

賞を意識しすぎてか空回り気味だった前二作と違って、
スコセッシの演出もレオの演技も今回は本来の良さを発揮。

マット・デイモンもマフィアの犬で終わる気はさらさらない
野心家の刑事を熱演。

そして、何と言っても、マフィアのボス、フランク・コステロを演じる
ジャック・ニコルソンの圧倒的な存在感!!

ジャック・ニコルソンの演技に厚みがあることによって、
ボスの人生が作中で語られている訳でもないのに、スクリーンから
ボスが積み重ねてきた人生の重みが伝わってくるような錯覚が!!
この演技を見るだけでも映画館に行く価値ありですね。

Photo_9

監督の確かな演出と俳優陣の好演が、作品に緊張感を与えており、
サスペンス映画としてはかなり良い出来ですし、リメイクとしても
及第点以上の仕上がり
だと思いました。

ただ、まあ、似て非なる立場の男同士の奇妙な共感などの
哀感漂う要素がオリジナルでは魅力だったりするのですが、
そういった感傷的な要素が一切排除されていたり、下品な場面が
大幅増量されていたりするのは好みが分かれるところかと

私の個人的な意見としては、やっぱりオリジナルの方が好みではあります。

ヒロインの精神科医がなんとも安っぽい女にしか見えなかったのは
特にハリウッド版のいただけないところかなあ・・・・・・。

でも、ホント、犯罪映画としては完成度の高い作品。
特にオリジナル未見の人は純粋に二転三転する筋を楽しめるので、
オススメ
ですよ^^

↓オリジナル

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ところで、『インファナル・アフェア』って、
日本でリメイクしてみても、また違った味わいが出て
面白いかも知れませんね。

エリート刑事、実はマフィアのネズミ役に仲村トオル、
マフィア、実は潜入捜査官役に西島秀俊とかどうでしょう、
って、オリジナルの俳優のイメージに引っ張られすぎ・・・。

まあ、日本で警察とヤクザがお互いにスパイを送りあうという設定に
リアリティーを与えることはかなり難しいというか、無理っぽいなあ・・・。

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2007年2月 2日 (金)

生きてりゃいいことあるさ、な映画 『エリザベスタウン』

キャメロン・クロウ監督、オーランド・ブルーム主演の
『エリザベスタウン』を見ました。

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本作のオーランド・ブルームは弓の名手でも鍛冶屋でも海賊でもなく、
会社を傾けるほど多額の損失を出した靴デザイナー。

彼を現代ものの映画で観るのは初めてでしたが、
実直な好青年という役柄でなかなかはまっていました。

で、ストーリーはというと、仕事で失敗し自殺を決行をしようとした寸前に
父の死を知らされた主人公が、父の死んだ街エリザベスタウンで行われる
葬儀に向かい、その課程でキルスティン・ダンスト演じるヒロインや
親戚らと個性的な人々と出会うことで、再生していくという話。

縦軸が主人公とヒロインのロマンス、
横軸が父の葬儀における親戚一同の悲喜こもごもを描く
ヒューマンドラマという構成。

全体的に淡々とした構成でメリハリはあまりありませんが、
独特のユーモアが小気味良く、まったりゆったりとした
雰囲気が心地良い映画
に仕上がっていました。

ゆったりまったりとした雰囲気に癒され、
大失敗なんてたいしたことないよね、な気分に。

エルトン・ジョンなどポップスの名曲がBGMとしてふんだんに
使われているのも良いですね

楽曲を聴いているだけでもなんだか幸せな気分に慣れます。

選曲センスの良さは流石、キャメロン・クロウ監督。
「オレの(好きな)歌を聴け~」と言わんばかりの名曲オンパレード。
クエンティン・タランティーノと並ぶハリウッドの二大サントラ番長と言っても
過言ではないでしょう^^

あと、この映画で一番印象に残ったのは葬式のシーンでの
主人公の母の爆笑スピーチ

故人の分も楽しんで残りの人生より良く生きていこうっていう
気構えが清々しく、そしてなによりも美しい。

オーリーもダンストも好演してますが、このシーンが素晴らしすぎて
一番美味しい所はオーリーの母を演じたスーザン・サランドン
さらっていっていましたね。

唯一、残念なのは主人公とヒロインのロマンスと、
主人公と死んだ父のヒューマンドラマのどちらに
比重を置きたいのか、イマイチ見えてこない
ところ。

そのため、父の遺骨と共にアメリカを巡るラストの旅が
見ようによっては、ヒロインの恋の策略にはまっている
間抜けな主人公にも見えてしまったり。

正直、思い切って恋愛要素控えめで作ってくれた方が
私の好みではありました。

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2007年1月20日 (土)

正義と悪の境界線 『バットマン ビギンズ』

バットマンの誕生秘話を描いた『バットマン ビギンズ』を見ました。

バットマン ビギンズ バットマン ビギンズ

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
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『バットマン』シリーズはキャストが豪華なことで有名ですが、
本作は、クリスチャン・ベール、ゲイリー・オールドマン、
リーアム・ニーソン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、
キリアン・マーフィー、ルトガー・ハウアー、
そして日本からは渡辺謙といった名優が揃い踏みで、特に豪華。

華と実力を兼ね備えた名優の演技を見ているだけで、
何と幸せな気分になれる映画
になっております^^

特にマイケル・ケインは時に軽やかに時に重厚に、バットマンの
正体であるブルース・ウェインを見守る執事のアルフレッド役を
粋に演じており、惚れ惚れします。

ちなみに、渡辺謙に関して言うと、実はほとんど出番ありませんよ。
謙さん目当てで見る方は肩透かしくらわされますので、要注意・・・・・・。

さて、内容ですが、これがまた、なんともひねくれた
ヒーローアクション映画
になっていて面白かったですね。

なにしろ、アメコミなのに敵が変なコスチュームに
身をまとい超人的な力を奮う怪人ではない!
勘違い気味な忍者とかサイコな精神科医とか、
漫画らしいキャラクターは出てきますが、
基本的には悪役は割りと地味。

バットマンが何故あのような特殊な格好をするのか、
といった部分に焦点を当てひたすら現実的な意味を与えていく
あたりもアメコミヒーロー物としてはかなり異色。

ストーリー自体も単純な善と悪の対決ではなく、最終的には
テロリストすれすれの正義の味方同士がお互いのやり方の
違いを巡って対立する話

バットマンも敵対勢力も自分の信じる正義のために
法をないがしろにするわけですが、その正義のために
どこまで過激な手段を取るかの線引きに差があるわけです。

バットマンも正義を行うために悪事を犯すという面が強調され、
単純な正義の味方として描かれていない点に
深みがあって面白い
と感じましたよ。

また、「人はなぜ堕ちる?」「這い上がるためです」といった
考えさせられるやり取りもあって唸らされます。

で、極めつけはラストにおけるある登場人物のセリフ

これが、これから特殊な能力を持つ凶悪な怪人が出てくるのは
まずバットマンが活躍し始めたからなんじゃ?
という問題を提起していて実に興味深く、
ヒーローが先か、怪人が先か?
という、ありそうでなかった問題提起に新鮮味を感じました

もちろん、痛快なヒーローアクションとしてもかなり楽しめるので、
アメコミヒーロー好きなら満足できる作品と思いますよ。

そして、完全にバットマンの行為を肯定するわけでもなく、
ブルース・ウェインの人間としての葛藤を一歩ひいた視点で
描いた人間ドラマとなっていたのが好印象

『バットマン』は正直『フォーエバー』あたりから失墜した感が
ありましたが、『ビギンズ』で完全に復活しましたね。
見事な「這い上がり」に拍手です^^

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2007年1月17日 (水)

2007年最初の映画鑑賞 『エラゴン 遺志を継ぐ者』

新年最初の映画鑑賞として
『エラゴン 遺志を継ぐ者』を見てきました。

006

本作はかつてドラゴンに騎乗して戦う気高き騎士
ドラゴンライダーによって繁栄を極めたが、
今は独裁者が支配し圧政が続くアラゲイジア帝国を
舞台に展開される正統派冒険ファンタジー

ドラゴンに乗って飛翔する疾走感溢れるシーンなどふんだんに盛り込まれた
見せ場、貫禄ある演技で魅せる師匠役のジェレミー・アイアンズや
悪役のジョン・マルコヴィッチ&ロバート・カーライルら名優陣、
凛とした美貌が魅力的なヒロイン役、シエンナ・ギロリー
(『バイオ・ハザードⅡ アポカリプス』でジル役を演じた女優)など
見所は多くそこそこ楽しめる映画になっています。

002

ただ、ストーリー自体は農家の少年が勇者として目覚め、
師匠や美しいヒロインとの出会いを通して成長していくという
非常に王道に忠実な内容で、新鮮味には欠ける印象。

基本プロットが『スターウォーズ EP4』とほとんど一緒なので、
パクリと感じる人もいるかも・・・・・・。

まあ、『スターウォーズ』自体、神話学者のアドバイスを受け
世界中の神話から共通する筋を抽出して構成した英雄譚の
集大成的な話なので、王道の英雄譚である本作を
一概にパクリと言うことは出来ないわけですが。

ただ、『スターウォーズ』が古典的な英雄譚にSF要素を加え、
スペース・オペラという斬新かつ革命的な映画として成功したのに対し、
本作はあまり素材に手を加えずそのまま出しましたという感が・・・・・・。

本作の売りであるドラゴンライダーという要素も、海外・国内問わず
ファンタジー小説やゲームで先例がいくらでもあるので、
それだけでは独自性とは言えないし。

そう言えば、師匠が魔法の説明をするシーンは、ゲームの
チュートリアルを見ているかのようだったなあ。

013

ベタなストーリーでもキャラクターが魅力的であれば、
力押しで観客を引っ張れるかと思うのですが、
『スターウォーズ』のハン・ソロやダースベーダーに
匹敵する程の魅力を持った味方キャラや敵キャラは存在せず

全体的に綺麗にまとまっていて良く出来ているなあとは
思うのですが、パワー不足というか、少し物足りない作品ではありました。

決して悪い出来ではないので、二作目で化けることを期待して
続編も観に行こうかとは思います。

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2006年12月31日 (日)

あと一匙入れ損ねた何か・・・ 『NANA2』

今日は大晦日、2006年ももうすぐ終りますね。
このブログもこの記事が今年最後の更新となります。

といわけで、今年最後の記事『NANA2』感想です。

Nana2

大人気漫画映画化かつ、大ヒット作品の続編であるものの
公開前から俳優の相次ぐ降板騒ぎなどで完成度に一抹の
不安を抱えて観に行った本作、実際観てみたら決して酷い
出来の映画ではありません
でした。

確かに今回、小松奈々(ハチ)を演じた市川由衣は前作の
宮崎あおいと比べると演技力、存在感は見劣りしますが、
良くも悪くもどこにでもいる等身大の女の子という役柄には
あっていたかと思います。

また、今回新たにシンを演じた本郷奏多は見事なハマリっぷりで、
演技力も申し分なく、原作ファンとしては大満足でした。

今回メインとなるとハチとタクミ、ノブの三角関係も
シンデレラストーリーのアンチテーゼとして見れば、
非常に恋愛映画として興味深いテーマ
で、面白いと感じました。

特にハチの妊娠が発覚した時の、不釣合いな王子様との幻想の
恋愛のように思えたタクミがハチに現実を見据えた状態で向かい合い、
対して分相応の恋愛と思えたノブが幻想を維持しようという
悪あがきでしかハチに対することができないシーンの
描き分けは鮮やかで、タクミを演じる玉山鉄二の大人の
カッコよさを見せつける存在感と、ノブを演じる成宮寛貴の
優しさと表裏一体の情けなさを体現した演技力、
どちらにも見応えがありました。

ファッションやアクセサリーなど原作の雰囲気をしっかりと
再現できていますし、中島美嘉が歌う主題歌、挿入歌も聞き応えアリ。
視覚、聴覚共に楽しめる映画にはなっていると感じました。

Nana1

ただ、そうは言っても、前作よりもパワーダウンしたように
感じられた
点もまた、確か。
何かを入れ忘れた感は否めませんでした。

私が考えるに、今回、作品自体のパワーダウンを感じさせた要因は
配役変更といった要因というよりも、大崎ナナサイドの話の薄さかと。

あまりにもハチのエピソードを中心にしすぎた結果、
本来、圧倒的なカリスマ性で物語を引っ張る牽引力を持った
魅力的な主人公であるナナ自身の物語である「ブラスト」の
メジャーデビューのエピソードがおざなりすぎた
ように思えました。

その結果、恋愛ドラマとしては楽しめるものの、青春群像ドラマとして、
音楽ドラマしての魅力は半減
してしまったような気がします。

迫力あるクライマックスのゲリラライブシーンも、見方によっては
デビューまでのドラマが薄いため、強引に落ちをつけるために
無理やり音楽の力で盛り上げているようにも感じられるのですが、
もっとナナサイドのドラマを描きこめば、こうは感じさせず
更に感動的なシーンになったのではと思えて仕方ありません。

音楽プロデューサーに音楽業界の表と裏をしっかりと演技で
表現してくれそうな実力を持った田辺誠一をキャスティング
しているにも関わらず、生かしきれいていないのも
もったいない
と感じます。

『NANA』シリーズは今作で最後らしいですが、正直、
完全燃焼できたとは言えないように思えます。

原作もまだまだ続いていますし、映像化されていない名場面も
数多く残されているので、これで最後と言わず再度映像化に
挑戦してもらいたい
ものです。

以上、今年最後の更新、『NANA2』感想でした。
今まで、閲覧していただいた方、どうもありがとうございました。
来年も『トミーのエンタメ日記』をどうぞよろしくお願いいたします。

それでは、良いお年を!!

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↓当ブログ『NANA』関連記事
また、面白くなってきています 「NANA」16巻

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2006年12月30日 (土)

医師とは何か? 『Dr.コトー診療所2006』第10話・最終話

『Dr.コトー診療所2006』最終話を見ました。

というわけで、第10話と合わせて感想を。

第10話と最終話は彩佳の乳癌手術をコトーが
執刀するというエピソードです。

このエピソードは彩佳と父親のお互いを思いやるがゆえの
すれ違う感情とか、コトーの愛情、原親子ら島の住人たちの
彩佳を思う気持ちに素直に感動させられる一方、
医師が患者に特別な感情を持った状態でまともに手術できるのか、
そもそも医師のありようとは何かという医療ドラマとして
非常に深いテーマが掘り下げられた話
になっており、
流石、『Dr.コトー』と唸らされました。

特に命と向き合う現場で真剣に戦うコトーと鳴海医師の
男たちのやり取りは見応えがあります

鳴海医師は第10話までは単なる嫌味な敵役といった印象でしたが、
最終話で彼の妻の話が明かされたことで、コロッと印象が変わりましたね。

彼の妻の話は第8話の奇跡へのアンチテーゼとでも言うのでしょうか・・・・・・。
非常に現実を突きつける話で、医師は神に背く存在という鳴海医師の
解釈と合わせて、ドラマに深みをもたらしていました。
最終話を見てから第8話を思い返すと、コトーがあの時
あれだけ苦悩したのか納得できる点も上手いです。

ただ、ドラマ全体の構成で考えると、コトーと鳴海医師の関係は
もっと初回から掘り下げて欲しかったかな、とも思います。
コトーと鳴海医師の医師に対する見解の違いをもっと序盤から明確に
打ち出し、対立構造を明確にしたほうが、手術中に鳴海がコトーを
立ち直らせるシーンがより際立ったような気がしますし、
医療ドラマ面のテーマがもっと一貫性を感じさせるものになったような気も。

他にも原剛洋の成績不振部分の話が途中からうやむやになったり、
全体として見ると、アレっと思うような点が、今回のシーズンには
ありますね。
個々として見ると良質な話ばかりだっただけに、ちょっと残念です。

まあ、そうは言っても非常に満足度の高いドラマであったことは確か。
次がいつになるかはわかりませんが、続編の登場を今から楽しみにしています。

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↓当ブログ『Dr.コトー診療所』関連記事
バツグンの安心感 『Dr.コトー診療所2006』第1話・第2話
蒼井優、大ブレイクの兆し 『Dr.コトー診療所2006』第3話
それぞれの愛 『Dr.コトー診療所2006』第4話
原親子、島に帰る 『Dr.コトー診療所2006』第5話
剛利さん、良かったね 『Dr.コトー診療所2006』第6話
久々にコトー先生ネタでの更新です。
『Dr.コトー診療所2006』第7話・第8話

今日もコトー先生ネタです。『Dr.コトー診療所2006』第9話

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2006年12月28日 (木)

ブラボー!! 『のだめカンタービレ』最終話

ドラマ版『のだめカンタービレ』最終話を見ました。

いや~、もう最高の出来^^
個人的には今年最高のドラマです!!

間違いなくドラマ史上に残る名作と言っても過言ではないかと。

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最終話ではR☆Sオケのラストコンサートとのだめの
里帰りエピソードより後に持ってきてクライマックスに
据えるといいうアレンジを行ったわけですが、
これが大当たりでしたね。

のだめを追っかけて千秋が福岡に→千秋とのだめの抱きつきメリークリスマス
→のだめと千秋、野田家公認の中に→東京に戻ってR☆Sオケクリスマス公演
という流れを、笑いと感動を絶妙に両立させて見事に魅せきる上手さに脱帽

のだめの両親のキャスティングも絶妙でしたね。
特に父親役に岩松了ってキャスティングにはやられました。
『時効警察』の時といい、「ラーユーレディ~~」とか言っちゃう
脱力系のキャラがこの人はハマリますねー。

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クライマックスはコンサート会場に登場人物全員が
勢ぞろいすることでグランドフィナーレの感動が際立っていました。

パフォーマンス自体も凄く良くて、見ていて鳥肌が立ちました。
回想シーンのセレクトも名場面・珍場面取り揃えており、
もう一度見たかったシーンばかりで満足。
最後に例の派手派手パフォーマンスで締める演出も心憎い

そして、何よりも人と人とが出会って、影響を与え合い、
それぞれが成長したことを見事に伝わってくる演奏シーン
なっていたことに感動しました。

見ている間は難しいことなんて考える必要がなく楽しめて、
でも、見終わった後は何か大切なことに気づかされているというのが、
最高の娯楽作品
かと私は思いますが、『のだめカンタービレ』は
まさしくそういう作品でした。

あくまでも原作に忠実に、しかしドラマとして面白くなるアレンジを
しっかりと行い、時に原作以上に魅力的なシーンを生み出し、
視聴者にテーマを印象付けた本作のスタッフを心から尊敬します

ブラボー!!!!

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↓当ブログ『のだめカンタービレ』関連記事
■コミック
マングースでギャボ!「のだめカンタービレ」15巻
新生マルレの初公演! 『のだめカンタービレ』16巻
■TVドラマ
TVドラマも開始! 『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第1話
アジ投げ千秋に爆笑! 『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第2話
悲しみを怒りに変えて!立てよ!Sオケ!
『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第3話

Sオケ、初公演!『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第4話
ラフマニノフとガーシュウィン『のだめカンタービレ』第5話
Sオケ、解散!そして伝説へ…… 『のだめカンタービレ』第6話
いぶし銀黒木とハリセン江藤 『のだめカンタービレ』第7話
絶望から希望へ!! 『のだめカンタービレ』第8話
いよいよ佳境へ! 『のだめカンタービレ』第9話
♪タンタラタラララ チャンチャンチャーン♪
『のだめカンタービレ』第10話

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2006年12月22日 (金)

♪タンタラタラララ チャンチャンチャーン♪
『のだめカンタービレ』第10話

ドラマ版『のだめカンタービレ』第10話を見ました。

「のだめカンタービレ」オリジナル・サウンドトラック 「のだめカンタービレ」オリジナル・サウンドトラック

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今回はのだめのコンクール挑戦の後編。
最終回に向けて大きく物語が動いていく回です。

では、今回印象に残ったところを書いていきます。

まずは、原作の雰囲気そのまんまの高橋君
いやー、木村了はまりすぎです。
もう、妖しすぎ^^
そして、真澄ちゃんと高橋君のバトルが楽しすぎ
この二人と千秋のコントはもっと見ていたいですね。
でも、高橋君は原作でも出番が少ない上、ドラマも
次回で最終回なので活躍の場があまりないのは残念。

次にのだめの通電シーン
江藤かおり役の白石美帆の驚きの表情が非常に秀逸
インパクトと言う点では今回最強の表情かと。
CGの小技も利いており、ドラマのだめらしいシーンでもありました。

原作通りにきょうの料理』のメロディー
重要な小道具として使ったところも良かったですね。
ドラマの放映時間帯的に『きょうの料理』は裏番組になるので、
別の曲に変更されるかなと思ってましたが、
ちゃんと使ってくれて嬉しかったですね。
着メロをならした高校生を睨みつけるのだめの険しい
表情が笑えました

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そして、今回一番「ブラボー!」って言いたいのは、
コンクールで敗れたのだめとヨーロッパに誘う千秋の会話シーン
あのシーンののだめの複雑に揺れ動く感情を演出家と
のだめ役の上野樹里は見事に表現
していますね。

ドラマ全編にも言えることですが、このシーンでは特に
セリフや動きの間が原作に忠実に再現されていると感じました。

特にのだめが千秋から目をそらして「カネ目当てですよ!」
という時ののだめの表情は、のだめが千秋に追いつきたくて
コンクールに参加したことを知る視聴者にとっては、
かなりグッとくるのではないでしょうか。

さて、ドラマ版『のだめカンタービレ』もいよいよ次回で最終回。
これまでの流れと予告から考えるに原作第一部の結末と大きく
異なることはなさそうですが、ドラマ版ならでのダイナミックな
演出で感動を与えてくれることを期待しています。
そして私としてはのだめファミリー&松田様の配役が
どうなるのかも気になるところ。
アッと驚く人にゲスト出演してもらいたいなあ。

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マングースでギャボ!「のだめカンタービレ」15巻
新生マルレの初公演! 『のだめカンタービレ』16巻
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TVドラマも開始! 『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第1話
アジ投げ千秋に爆笑! 『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第2話
悲しみを怒りに変えて!立てよ!Sオケ!
『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第3話

Sオケ、初公演!『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第4話
ラフマニノフとガーシュウィン『のだめカンタービレ』第5話
Sオケ、解散!そして伝説へ…… 『のだめカンタービレ』第6話
いぶし銀黒木とハリセン江藤 『のだめカンタービレ』第7話
絶望から希望へ!! 『のだめカンタービレ』第8話
いよいよ佳境へ! 『のだめカンタービレ』第9話

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2006年12月20日 (水)

今日もコトー先生ネタです。
『Dr.コトー診療所2006』第9話

前回の記事に続いて『Dr.コトー診療所2006』の感想です。

今回はミナの秘密が判明する第9話について。

この回はミナが結婚していたことは驚きでした。
まさか、DV旦那から逃げてきていたとは……。

で、DV夫が忍成修吾という絶妙の配役。
この人、内に狂気を秘めた優男系美青年な役が
ホント、似合っています。

ミナ役の蒼井優も既婚者でなおかつ夫の暴力に怯える役は
初めてかと思いますが、持ち前の演技力で見事に演じきっていました。

あと、蒼井優と忍成修吾が並ぶと、なんか岩井俊二監督の
映画のようであったり^^
「DV」というテーマ自体にしても、『Dr.コトー』では珍しく
この回は異色な雰囲気でしたね。

それにしてもこの回は和田さんがかっこよかったですね。
ミナをDV夫から守り、精神的にも支える和田さん、かなり男前でした。

ミナは和田と再婚して幸せになったほしいなあと真剣に思いましたよ。

ただ、この回を見ていてコトーの中の人のとある噂を
思い出してしまったんですよね・・・・・・。
なので、ちょっと感動が薄れてしまった部分も。

いや、あくまで噂なんですが、それでも、ちょっとねえ(--);

なお、次回の『Dr.コトー』感想は、彩佳の乳癌の話ということで
繋がっている10話と最終話をまとめて書こうと思っています。

いよいよ明日は最終回。
彩佳の乳癌は今シリーズ中に回復するのか、何やら原作以上に
深い対立がありそうなコトーと鳴海の関係はどうなるのか、
非常に楽しみです。

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バツグンの安心感 『Dr.コトー診療所2006』第1話・第2話
蒼井優、大ブレイクの兆し 『Dr.コトー診療所2006』第3話
それぞれの愛 『Dr.コトー診療所2006』第4話
原親子、島に帰る 『Dr.コトー診療所2006』第5話
剛利さん、良かったね 『Dr.コトー診療所2006』第6話
久々にコトー先生ネタでの更新です。
『Dr.コトー診療所2006』第7話・第8話

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2006年12月19日 (火)

久々にコトー先生ネタでの更新です。
『Dr.コトー診療所2006』第7話・第8話

今日はたまっていた『Dr.コトー診療所2006』の録画分を
視聴したので、2日程かけて10話まで一気に感想を書いていこうかと
思います。

まずは、坂野夫妻のエピソードである第7話・第8話の感想から。

桜井幸子演じる坂野ゆかりさんの末期がんが判明し、
コトー先生は余命3ヶ月と判断するものの、
娘の成長を見届けたいという思いからか、
奇跡としかいいようの驚異的な回復を見せ…・・・、という話。

ゆかりと娘の絵本のシーンや死の期限が宣告されたゆかりが
新たに生まれてくる命に触れるシーンなど、心を激しく
揺さぶるシーンの連続ばかりで、とても感動
しました。

また、この話坂野家の家族の絆を描いた部分だけでも非常に
感動的なのですが、真に秀逸と感じたのは奇跡がコトー先生に
生命の偉大さを再認識させると共に、医療の限界、医者の限界を
感じさせ、ある種、価値界の崩壊とも言える衝撃を与えるところ
です。

患者の奇跡的な回復が、逆説的にコトー先生は優秀な外科医では
あるものの、決して神のごときスーパードクターではなく、
時に迷い壁にぶちあたる血の通った一人の人間であることを
知らしめることになる・・・・・・。

家族愛のヒューマンドラマであると共に、
医者が患者に対して出来ることとは何かという
医療のありようさえも問いかけるドラマとしても
深いものになっている点に感心
しました。

もうすぐ、最終回ですが、コトー先生がいかに壁を越えて
彩佳とのガンに向かい合っていくのが気になるところです。

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バツグンの安心感 『Dr.コトー診療所2006』第1話・第2話
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剛利さん、良かったね 『Dr.コトー診療所2006』第6話

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2006年12月17日 (日)

いよいよ佳境へ! 『のだめカンタービレ』第9話

前回、前々回に引き続き、遅ればせながら
ドラマ版『のだめカンタービレ』第9話の感想です。

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今回からのだめのコンクールへの挑戦が始まりました。

のだめの真価が発揮されるこのエピソードは
原作でも一番盛り上がるところ

二宮先生の高い演出力がもっとも冴え渡る話ですが、
ドラマ版スタッフも原作に負けず劣らない抜群の演出
魅せてくれます。

のだめの演奏シーンでは今まさに才能が開花しようとする
瞬間の凄まじい迫力を視覚的に見事に表現し、
千秋とのだめのドラマ部分では二人の感情の揺れを
見事に表現していました。

特にのだめの千秋への複雑な思いの表現は原作を超える
丁寧な描写
で、より視聴者にのだめの感情の揺れを
わかりやすく伝えるものとなっています。

千秋の北海道土産のカニを食べる時や、
千秋を海外に行くように叱責する時の
上野樹里の演技は鳥肌モノです。

のだめの「ケツの穴の小さか男ね!」
セリフにこめられた千秋に対する思いの強さ・深さには
かなりグッときました。

のだめカンタービレ キャラクター・セレクション 千秋編 のだめカンタービレ キャラクター・セレクション 千秋編

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また、千秋が北海道から帰ってきたら、留守電に真澄ちゃんの
メッセージが大量に入っていたといいうギャグの後に、
母親からの重要なメッセージを聴くことになるなど、
ギャグシーンからシリアスへの展開の切り替えが上手いですね

のだめ、審査員へのワイロ提案→時代劇による妄想→
ハリセンのつっこみ→のだめのコンクールに出る目的が明らかに、
というシーンなんかはその最たるもので、見せ方の上手さに
心から感心しました。

ギャグとシリアスの切り替えが上手いから、誇張された漫画的な表現も
嫌味がなく、あくまでもリアリティーを壊さない範囲で
成立することができているのかなと思います。

さて、次回はのだめのコンクール挑戦後編と言うことに。
放送も残すところあと2話。
原作と同じ展開になるのか、それとも大胆にアレンジしてくるのか
かなり気になるところですが、これまでファンの期待に応え、
楽しませてくれたドラマなので不安は感じていません。
感動のフィナーレを楽しみにして残り2話を視聴したいと思います^^

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2006年12月15日 (金)

散るぞ、悲しき 『硫黄島からの手紙』

クリント・イーストウッド監督が日米それぞれの視点から
太平洋戦争・硫黄島決戦を描く硫黄島二部作の二作目である
『硫黄島からの手紙』を観てきました。

Photo_5

前作『父親たちの星条旗』が斬新な切り口で戦争を描いた
ヒューマンドラマの傑作だっただけに、本作にも期待して
観に行ったわけですが、やはり充分に期待に応える内容でした。

前作は戦場である硫黄島よりもアメリカ本国での話が
中心でしたが、本作では硫黄島決戦の課程を
日本軍兵士の視点で丹念に追った話
となっており、
比較的前作よりも戦争映画らしい作り。

まず、戦場における日本の兵士それぞれの思いを、
家族への手紙や戦場での行動を通して丁寧に描写されていくことで、
戦争が巻き起こす理不尽な悲劇を見事に描ききる
クリント・イーストウッドの力量に脱帽しました。

クリントは自分の母国語ではない日本語が主体の映画ながら、
しっかり俳優それぞれの良さを引き出している点が素晴らしい。

そして、クリント・イーストウッドの演出に応える
俳優の力量の高さもしかり。

硫黄島に散っていった人たちへの敬意を払いつつ、
感傷に流されすぎもせず、誰もがそれぞれの役を
リアルな一人の人間として演じきっている
ことが伝わってきました。

栗林中将役の渡辺謙は圧倒的な眼力で流石の存在感を放ち、
伊原剛志は男臭い色気が漂う頼れる上官を、
二宮和也は戦時下の理不尽に翻弄され虚無感を抱える青年を
それぞれ好演していました。

中村獅童も『男たちの大和』とは正反対の役柄を
きっちりとこなしており、流石、役者と思わせます。

中でも元憲兵の清水役を演じた加瀬亮の演技は圧巻です。
戦時教育に基づいた理想主義とヒューマニズムの狭間で
揺れ動く複雑な心理を見事に表現していると感じました。

清水の最期はもっとも印象に残った場面でもあります。
運命の皮肉とも言える彼の無残な死に、戦争へのやり場のない
怒り
を感じずいにはいられませんでした。

Photo_6

また、本作では実際に栗林中将が家族に送った手紙が出てきますが、
この手紙の文章の美しさも非常に印象に残りました。
栗林中将の家族への愛情と人柄が伝わる文章で胸を打ちます。
渡辺謙の美声で手紙が読まれるのも心に響きます。

前作と本作を通し一貫して兵士それぞれの家族や友などを思う気持ちに
陣営の違いなどないことを描いている点も感動します。

硫黄島二部作は、両作とも一流のスタッフが魂をこめて
作り上げたことが伝わる力作
であり、
心から見てよかったと思える映画でした。

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2006年12月10日 (日)

絶望から希望へ!! 『のだめカンタービレ』第8話

前回に引き続き、遅ればせながら
ドラマ版『のだめカンタービレ』第8話の感想です。

ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ

アーティスト:R☆Sオーケストラ 千秋真一
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今回はR☆Sオケ初公演と千秋の飛行機恐怖症克服エピソード。

ドラマ版ではのだめと千秋母をどうやって会わせるのかと思いきや、
彩子を使って上手く処理していましたね。
心配していたトラウマ克服までの流れも上手く繋がり、一安心です。

今回のエピソードでのだめと千秋母の繋がりも出来たので、
今後、のだめのコンクールの話も自然に繋げていけそうですね。

のだめが千秋に眠術をかけてからラストまでの流れは
本作屈指の美しいシーンとなっていて圧倒
されました。

さて、今回の目玉は何と言ってもR☆Sオケ初公演シーン。

原作の雰囲気をホント上手く映像で表現してくれていて、
楽しい音楽の時間にうっとりですよ、ギャボー!
ってな感じです^^

R☆SオケとSオケメンバーや佐久間、そしてのだめら聴衆の
一体感が非常にリアルに伝わってきたのが素晴らしかったです。

のだめカンタービレ キャラクター・セレクション のだめ編 のだめカンタービレ キャラクター・セレクション のだめ編

アーティスト:オムニバス(クラシック)
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のだめの魅力の一つであるギャグは今回、シリアス色が強くなり
若干少なめでしたが、それでものだめ対主婦のうなぎバトルや
二度目のおなら体操ネタなどの要所でしっかり笑わせてくれました。

特にミッチー佐久間の華麗なターンはいい!
ホント、この配役は大正解です。
面白すぎ^^
佐久間の師匠、大川先生がカットされたのは残念ですが。

ところで、カイ・ドゥーン役の人はどちらかというと
外見はハンスだよな、って思ったり。
まあ、態度のでかさは確かにドゥーンですが。

次回はいよいよのだめのコンクル練習が開始。
ハリセンとのレッスン漫才が楽しみですw

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のだめカンタービレ (7) のだめカンタービレ (7)

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2006年12月 9日 (土)

ボンド、新生! 『007/カジノロワイヤル』

主役のジェームズ・ボンド役が久方ぶりに交代したことが
最大の話題となっている超有名スパイ映画の最新作
『007/カジノロワイヤル』を観てきました。

007

6代目ボンドを襲名したのは『ミュンヘン』でもイスラエルの
工作員を演じていたダニエル・クレイグ

どちらかというと強面な風貌の彼に、女たらしの甘~い英国紳士
ジェームズ・ボンド役が適任なのか不安ではありましたが、
実際に観てみたら、これがかなりのはまりっぷり。

ロジャー・ムーアやピアース・ブロスナンのような甘い雰囲気は
控えめなものの、変わりに渋い男臭さが漂っており、
これはこれで
色気があって良かった
ですね。

今回は00ナンバーに昇進したばかりで、まだまだ洗練されておらず
粗野な部分も目立つ若かりし頃のジェームズ・ボンドの話。
無骨なヤングボンドが次第に洗練されていく過程が
ダニエル・クレイグがボンド役をつかんでいく過程に重なり、
リアリティーを与えているようにも思えました。

ノワール映画な雰囲気漂うモノクロ映像の導入部で観客を
オッと思わせ、オープニングロール後のアクションシーンで
一気に映画に引きこむ構成もその後の展開に期待を抱かせ
なかなか見事です。

特に序盤のテロリストとボンドの身体を駆使した追跡劇は
凄まじい迫力で、これだけでも観る価値あり
です。

その後、本筋のカジノバトルまでの展開はやや前置きが長く
冗長に感じるものの、本筋に入ってからはカジノでのサスペンスと
ボンドガールとのロマンスをバランス良く見せてくれ、
しっかりと楽しませてくれます。

甘さよりも冷酷な印象が強い今回のボンドが、
後半、ヒロインであるヴェスパーに対して心からの優しさと
情熱をもって接するギャップがたまりません。
『プライドと偏見』といい英国はツンデレ王国ですね^^

また、今回は世界征服をたくらむような悪役や、
SFよりのアイテムといったファンタジーな要素を排除し、
徹底してリアルなスパイものにこだわったのも
新たな「007」シリーズを印象付ける意味で良かったかと。

007_1

今回の悪役ですが、007のせいでこうむった損失をカジノで
補填しようというしみったれた発想に何とも言えない味わいが^^
数字の天才なのに、やってることは横領がばれそうになって
パチンコや競馬で起死回生を狙うサラリーマンと変わらない
あたりが何とも言えません。

悪役を演じたマッツ・ミケルセンも冷酷な雰囲気が
はまっててかなり印象に残り気に入りました。

結論として『007/カジノロワイヤル』は
アクション・サスペンス・ロマンスの三大要素の
バランスが非常に良く、エンターテインメントして
非常に良くできている
映画
と思います。
伝統を踏襲しつつ、新たなチャレンジがこれまでと異なる
良さになっている点も魅力で、シリーズファンも
007シリーズは初めてと言う方も楽しめるのではないでしょうか。

余談:今回のオープニングロール、なんだか「グラスホッパー・
   マニュファクチュア」というゲーム開発会社が作る
   ゲームの一場面かと思いました……。
   『キラー7』かよっ!と
   まあ、マイナーなゲームなんでわかってくれる人は
   少なそうですが…^^

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2006年12月 3日 (日)

いぶし銀黒木とハリセン江藤 『のだめカンタービレ』第7話

遅ればせながらドラマ版『のだめカンタービレ』第7話
感想です。

「のだめオーケストラ」LIVE! 「のだめオーケストラ」LIVE!

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俳優の完璧ななりきりぶりが楽しみな本作ですが、
今回は黒木役の副士誠治と江藤役の豊原功輔が大健闘

原作通りの雰囲気を見事に醸し出してくれています。

いや~、凄いわ!

黒木がのだめに一目惚れし、いぶし銀から
ピンクのモーツァルトに変わるシーンや、
江藤とのだめのトムとジェリーな追いかけっこが
漫画のノリそのままで実写化されている所は毎度のことながら
なかなか感動モノでした。

特に豊原さんは挟まって白目むいてるシーンと
オナラ体操でかなり笑わせてくれました。
上野のだめのマジ切れっぷりや、峰&清良のどつき夫婦漫才も
良かったのですが、個人的に第7話のMVPは豊原さんに!^^
最近の豊原さんはこういギャグキャラを実に生き生きと演じてくれますね。

ただ、江藤に関しては原作通りもじゃもじゃ組曲の12曲目も
作曲してほしかったなあと、原作ファンとしては思いました。
もじゃもじゃ組曲のエピソード入れたほうが江藤の音楽家としての
実力もしっかりと伝えることが出来たのではないかと。

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さて、今週は千秋が階段を転がり落ちる水筒を見て、
飛行機事故の記憶がフラッシュバックするシーンで終り。

次週くらいでいよいよトラウマ克服のエピソードが入りそうな
予感ですが、原作の千秋の里帰りエピソードを端折った状態で
どうトラウマ克服に繋げるのかが非常に気になるところです。

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2006年11月29日 (水)

ラストは原作以上! 『デスノート the Last name』

※ネタバレ注意!!
  今回の記事は『デスノート the Last name』の結末に触れています。
  未見の方はご注意ください。

やっと、『デスノート the Last name』を観ることができました。

いや~、前編の出来が良かったので、本作の出来にも
かなり期待していたのですが、映画版スタッフはしっかりと
期待に応えてくれる作品に仕上げてくれていました。
大満足です。

Photo_3

まず、本作はシナリオが良い!
原作を深く読み込んだ上で、再構築したのがわかるシナリオ。

ただ尺の短縮のためだけに原作の設定を変更するのではなく、
ドラマにより厚みをもたらすために変更しているのが
素晴らしいですね。

原作の美味しいところを上手く抽出し、ライトとLの頭脳戦を
中だるみすることなく、緊迫感に満ちたまま魅せきる手腕が
ホントにお見事です。

ライトとLのチェスや大学での月、L、ミサ対面シーンでのひょっとこなど、
原作には無い小道具が、キャラクターの原作らしい一面を引き出すのに
上手く使われているのも良いですね。

Photo_4

シリアスな中にも笑えるシーンを入れてくるメリハリの利いた演出
前編以上に効いており、金子監督の演出力も本領発揮の感があります。
男性俳優はカッコよさや渋みを、女優は色香を(谷崎趣味に
偏りがちなのはアレですがw)引き出して撮る監督の持ち味も
前編以上に感じれました。

そして、クライマックスにおいて、命を賭けた頭脳戦が
正義や理想、愛といった漠然とした概念に命を捧げた人間達の
ドラマとして帰結し、完結した点に脱帽
しました。

基本的には原作ラストを踏襲しているものの、
事件解決に自分の払える最大の犠牲を払ったLの策と
夜神総一郎生存による、息子の罪を知った父と父をも
手にかけようとした息子の葛藤によるドラマという
二点の変更によって、受ける印象は原作よりも感慨深いものに。

シェークスピアやギリシャ悲劇のような普遍的なテーマ性
持った物語として見事に昇華されていました。

藤原竜也や鹿賀丈史をキャスティングした
真の意味はこのためだったのかと。
舞台仕込の俳優の演技力と存在感に
圧倒
されました。

で、舞台出身俳優に負けない演技力で、主役を食う存在感を
放つ松山ケンイチのL
がこれまた、素晴らしかった。

ラストのLと総一郎の別れのシーンはしんみりとした良いシーンです。
前編で総一郎がLに毛布をかける何気ないシーンがここで利いてきて、
実に上手いなあと感心しました。

『デスノート』を不謹慎で悪趣味な話と思っている方も結構
といるかと思いますけれど、決してそうではないとうことを
知らしめるラストですね。

原作に負けない完成度の映画版でしたが、
こと結末に関しては原作を超えたと言って
良いのではないかと、私は思います。

あと、最後に流れるレッド・ホット・チリペッパーズの主題歌、
『Snow』がライトを始め各キャラクターの心情にを思わせる詩で、
かなり映画に合っていたのも良かったですね。
特に“All my life to sacrifice”のあたりはゾクッときました。
帰りにレッチリのアルバム『STADIUM ARCADIUM』買っちゃいました^^

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2006年11月23日 (木)

Sオケ、解散!そして伝説へ……
『のだめカンタービレ』第6話

ドラマ版『のだめカンタービレ』第6話を見ました。

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第6話は千秋とのだめの「ラフマニノフ」連弾と
「Sオケ」解散宴会、千秋の新オケ設立というエピソード。

今回は、Sオケのメンバーが卒業の時期をむかえて、
それぞれ別々の道を歩んでいく心情が丁寧に表現されていて、
青春ものとして見応えのある回となっていました。

卒業演奏会のエピソードがカットされていたり、
太鼓の達人で演奏する曲がプリごろ太の主題歌じゃなく
カラオケと同じ中島みゆきの「地上の星」になってしまっていたのは
残念ではあるのですが、Sオケ解散飲み会のシーン自体は
大学生活が終る高揚感と寂しさがないまぜになった微妙な
切なさが漂っていて、私自身が大学卒業した時のことを
思い出したりしてしまい、かなりジーン
ときました。

あと、余談ですけど、どうせ中島みゆきで押すなら、
Dr.コトーの「銀の龍の背に乗って」も使ってほしかったなあと。
フジテレビつながりで…。
それから、真澄ちゃんなら「悪女」か「ひとり上手」の
方が選曲としては面白かったかもと思ったり^^
まあ、「太鼓の達人」には入ってないでしょうけど。
彩子に「わかれうた」というチョイスは良かったです^^

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小ネタではスーパーの「カンガルー缶」や、
Sオケダーティーペアの心中を的確に表現した
焼酎の銘柄が私としてはツボでした。
こういう細部に凝った小道具ネタは大好きです^^

さて、次回からのだめは江藤のレッスンを受けることに。
原作ではここから江藤が俄然いい味を出してくるのですよ。
ハリセンを捨て生まれ変わった江藤を豊原功輔がどう演じてくれるのか
今からかなり楽しみです。
江藤の妻役が誰なのかもかなり気になります。
新キャラ3人衆の配役もピッタリだし、来週も楽しみです♪

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2006年11月21日 (火)

剛利さん、良かったね
『Dr.コトー診療所2006』第6話

『Dr.コトー診療所2006』第6話を見ました。

第6話は原親子の問題に一応の決着がつく回でした。

だいたい、前回の感想で書いた予想通りの展開でしたが、
それもまた良し。

いやー、正一やシゲさんら島の人々の原親子を思う気持ちに
胸を打たれます

特にシゲさんのツンデレ親父ぶりにはやられました^^
4話で正一とコトーにツンデレぶりを発揮していましたが、
今回は剛利相手に見事なツンデレ
素直になれないけど、お前のことを大切に思っているんだぞ、
な演技が泉谷さんは上手いです!

また、今回のエピソードはこのドラマが住人たちがお互いを
しっかり支えあうと言う共同体の理想像を丁寧に描いている
ことを
改めて再確認できた回でもありました。

剛洋の友人が興味本位でタバコを吸うのですが、
それをちゃんと大人が注意している。
都会では親でもない大人が非行を注意したりすることは
難しくなってきていますが、このドラマの共同体では
しっかりとそれが出来ている。

教育現場の崩壊が連日でニュースで取り上げられていますが、
まずは地域の共同体から変えていかなければ、真に健全な
子供たちの育成は出来ないのではないかと、このドラマを
見ていると思えます。

あと、今回は診療所の面々のヤシガニラーメンに関する
やりとりがかなり笑えました
ね。
ミナの「食べちゃいました」に慌てるコトーと和田さんの
リアクションが楽しすぎです。
三者三様の可愛らしい一面が表現された名場面でした^^

『Dr.コトー』は感動できて、笑えて、色々と考えさせられる
本当に良いドラマですね。
彩佳の闘病が中心になると思われる後半の展開も非常に期待大です。

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2006年11月20日 (月)

英雄という茶番 『父親たちの星条旗』

クリント・イーストウッド監督が日米それぞれの視点から
太平洋戦争・硫黄島決戦を描く硫黄島二部作の一作目である
『父親たちの星条旗』を観てきました。

1_2

いきなり冒頭から混沌とした戦場にわけもわからず放り込まれたような
錯覚を覚える場面
によってクリント・イーストウッドの高い演出力に
打ちのめされます。

「衛生兵!」「衛生兵!」「衛生兵!」
あちこちで衛生兵を呼ぶ声がこだまする
地獄絵図にただただ圧倒されるばかり。

硫黄島上陸作戦時の様子は『プライベート・ライアン』や
『スターリングラード』で見た地獄と同じ様相。
これは監督が先行作品に演出的な影響を受けたというのも
当然あるのでしょうけど、第2次世界大戦当時、
世界中至る場所で同様の惨状が繰り広げられていたと
いうことでもあるのでしょう。

時に残酷で目を逸らしたくなる程のシーンを含むリアリズムに徹した
戦場の描写だけでも、本作は非常に戦争についての示唆に富んだ
質の高い戦争映画であることを実感
させられます。

2_2

ところが、本作の真に凄いところは戦場の描写ではありませんでした。

本作はむしろ戦場で英雄に祭り上げらられた男たちが本国で政治に
利用されるという虚飾に満ちた戦争の裏側に力点を置いた内容
になっています。

兵士を戦争継続のための客寄せパンダとしか考えていない
傲慢な政治家たちによって、戦場での勇気や犠牲がいとも簡単に
踏みにじられていく様を、あくまで冷静に、しかし静かな怒りを
たたえて表現していく演出がとても胸に迫ってきました

戦場を模したデザートに血のようなストロベリーソースが欠けられる様子や、
兵士たちがスタジアムの中央に作られた戦場の模型の上で星条旗を掲げる様を
再現させられる様子などが、戦場での惨状以上の残酷さ、無慈悲さを
超えるむごたらしさを感じさせる場面として目に映り、
鑑賞中は何とも表現しきれない感情が私の中で渦巻いていました

戦場での悲劇を描いた戦争映画は数多くあれど、英雄という
存在がいかに虚しい名声であるか、茶番劇であるかを
徹底的に指摘してのけた戦争映画は稀
ではないでしょうか。

英雄として祭り上げられた3人それぞれの苦悩と運命を通して
戦争とは何なのかを深く考えさせられる素晴らしい映画だと思います。

本作を見て、『硫黄島からの手紙』では、どのような切り口で描くのか、
さらに興味と期待も膨らみしました。

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2006年11月16日 (木)

ラフマニノフとガーシュウィン
『のだめカンタービレ』第5話

ドラマ版『のだめカンタービレ』第5話を見ました。

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今回はのだめ+Sオケがガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」
千秋+Aオケが「ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番」を学園祭で演奏する
というエピソードです。

千秋とのだめにとって大きな転換期となる重要なエピソードな上に
私にとっては原作の中で1・2を争う好きなエピソードでもあるので、
今回は特に期待値が高かったのですが、さすがは『のだめ』スタッフ

非常に良い仕事ぶりで、エンターテインメント精神溢れるSオケと
本格的な技巧と内に秘めた音楽への情熱で魅せる千秋の演奏を
今回も映像で見事に再現
してくれました。

Sオケのパフォーマンス、ブラボー!
千秋の実力、ブラボー!

と、終始、心の中で叫びつつ見てました(^□^)

エセ外人マネージャーや松本人志の結婚報道、仮装ネタで笑わせつつ、
音楽の楽しさ、喜びを真剣に表現した演奏シーンで視聴者を圧倒
してしまう手腕が実に見事です。

また、今回はシュトレーゼマン役の竹中直人が指導者らしい
渋みのある演技を見せていたのも良かった
と思います。
カタコト言葉で怪しいエセ外人にしか見えないのに、
しっかりと年長者の味わいとプロの風格を表現してしまう辺りに
竹中直人の実力を思い知らせれましたね。

不満と言ったら原作にあったマングースについての豆知識が
カットされていたのが残念
なことぐらいです。

あと、今回から音楽評論家の佐久間が登場しましたが、
及川光博という配役が絶妙にハマっていたのにも大満足。
このドラマのキャスティング担当はホント、グッジョブです!
佐久間は今後の活躍に期待大です。

回を追うごとに天井知らずで面白くなっていく感のある本作ですが
次回も千秋とのだめの「ラフマニノフ」連弾に「Sオケ」卒業と
屈指の名エピソード揃い。
どう魅せてくれるのか、とても楽しみです。

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2006年11月15日 (水)

原親子、島に帰る
『Dr.コトー診療所2006』第5話

『Dr.コトー診療所2006』第5話を見ました。

第5話は完全に原親子が完全に主役のエピソード。
問題山積みの原親子が島に帰ってきました。

今回は原剛利が仕事をやめたことを知ったシゲさんが
剛利の力になろうとするのですが、剛利さんは拒否。
シゲさんと喧嘩になってしまいます。

シゲさん、好意ゆえの行動がこじれて喧嘩というパターンが
2週連続ですね。

クライマックスは原剛洋らの乗った漁船が難破しかけ、
シゲさんと剛利が救助に向かうという展開になるのですが、
やはり剛利は海の男であることを思い知らされます。

どうも、このエピソードで原剛利の漁師復活という展開が
濃厚となったように感じました。
私も剛利は漁師をやっている方がいいと思います。

問題は船をどうするかですが、それも暖かい島の人々なら
なんとかしてくれそうな予感。
もっとも、援助されたらされたで、強情な剛利のこと、
一悶着はあるんでしょうけど。

今回、コトーら診療所の方々は出番が少なめでしたね。
妙に仲のいいミナと和田さんの関係に注目している
私としてはちょっと物足りない回ではありました。
彩佳さんが出てこないのも寂しい感じです。

次回は剛洋の学費問題解決の策として、
奨学金制度を立ち上げようとするようですね。
これもすんなり行くのかどうか気になるところです。

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2006年11月 8日 (水)

Sオケ、初公演!
『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第4話

ドラマ版『のだめカンタービレ』第4話を見ました。

今回はSオケ初公演という序盤最大の山場と言えるエピソード。

ドラマ版『のだめ~』は原作に忠実に作りながらも映像ならではの
演出を最大限に活かして漫画以上に面白いシーンにしてやろうという
制作者の心意気と言うかプロ意識の高さが見ていてひしひしと
伝わってくるのが良いところ
と個人的には思っているのですが、
第4話は序盤の山場だけあって、前3話にも増して凄まじく
こだわりが感じられる完成度の内容となっていました。

特に峰発案によるパフォーマンスは映像で見るとかなり圧巻
アホっぽいと言えばアホっぽいパフォーマンスなんですが、
チェロやコントラバスがくるくると回ったりする派手さが面白く、
音楽の楽しさが視覚的に上手く表現されていたと感じました。

千秋もSオケTシャーツ着用で指揮というアレンジも
よりSオケの一体感が増していて効果的で良かったと思います。

コタツのエピソードも若干、強引にねじ込んだ感はあるものの
上手く映像化しており笑わせてもらいました。
千秋の三枚目な面が出ていて好きなエピソードですね。

今回、一番楽しみにしていた「プリごろ太」のアニメも
アニメ版『のだめ~』の制作会社が手掛けているだけあって、
非常に良い出来で満足しました。

なお、第4話で一番爆笑したシーンは千秋の部屋に侵入しようとして
ドアに顔を挟まれるのだめとそれを見て怯える千秋のシーン

ホラー映画っぽい演出でバカバカしいことをやっている点がツボです。w

さて、次回はマングースの着ぐるみが出てきているところを見ると
学園祭の話のようですね。
Sオケ+のだめによる「ラプソディ・イン・ブルー」と
千秋による「ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番」がかなり楽しみです。

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2006年11月 7日 (火)

それぞれの愛 『Dr.コトー診療所2006』第4話

『Dr.コトー診療所2006』第4話を見ました。

今回は星野夫妻、特に小林薫演じる正一の苦悩に焦点を
当てた内容となっていました。

妻の昌代が倒れた2年前の豊漁祭に飲みすぎていなければと
悔やみ続けている正一が見ていて辛い……。

妻を愛しているからこその苦悩なんでしょうけど、
昌代や友人のシゲさんはそんな状態の正一を見るのは辛いのでしょう。

正一とシゲさんの喧嘩からコトーの病状説明にかけてのシーンや
負い目を感じて頑なに豊漁祭には行かないと言う正一を説得して
二人で長い時間を掛けて祭りに出かけていくシーン
そういった当事者、周囲、医者それぞれの苦悩と愛情が
丁寧に描かれていて胸に迫りました

辛いと言えば、原親子はかなり大変なことになってきていますね。
時任三郎演じる原剛利が仕事の事故で借金を負い失業した上に
未公開株詐欺にあってしまうという展開は酷すぎます。

そんな原親子ですが次回は島に帰ってくるようで、
どうやら彼らメインのエピソードになりそうです。
彼らの問題は簡単に解決できる問題ではありませんが
島に帰ってくることで改善の糸口をつかんでほしいですね。

また、彩佳の病状と副作用についても気になります。

『Dr.コトー診療所』は星野夫妻の愛や原親子の愛、コトーと彩佳の愛など、
様々な愛の形がじっくりと描きこまれていて、本当に目が離せません
これからも様々な事件が起こりそうですが、最終的には彼らに幸せな未来が
待っていることを祈りたいと思います。

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2006年10月31日 (火)

悲しみを怒りに変えて!立てよ!Sオケ!
『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第3話

ドラマ版『のだめカンタービレ』第3話を見ました。

さて、今回のだめは「千秋、シュトレーゼマンに弟子入り」、
「千秋、貧乏を知る」、「千秋、キャバクラに行く」の3本です。
って、別にエピソードごとの区切りはないですけどね。^^

まず、原作では直接描かれなかったのだめが正拳突きで
シュトレーゼマンを吹っ飛ばすシーンがやたらド派手な
アクションで描かれていたのが面白くて笑えました。

今回は序盤からオレ様千秋対Sオケ、ヘタクソオケも鳴らしてみせる
シュトレーゼマンの実力披露と快調に飛ばしてます。

佐久桜役に身長の低いサエコを起用することで原作通りに
コントラバスが歩いているように見せたり、千秋の手料理や
貧乏妄想シーンを忠実再現したりと、今回も原作の面白さを
活かすことに余念が無く
大いに笑わせてもらいました

のだめと真澄がお互いの顔を引っ張りながら画面手前に
横歩きしてくる演出とか、かなり好きですね。

特に佐久家が原作より遥かにゴージャスになっていたのは爆笑
隠し部屋の仕掛けなんか、一体どこのオペラ座ですか?
ひょっとして怪人潜んでますか?って程凝ってるし。

「空腹は最高のスパイスですから!」
「だってコンバスの方が大きくてかっこよかったから!」
等の個性的な桜語録がサエコ特有のアニメ声で発せられるのも
なかなかインパクトがありました。

まぁ、のだめの舌足らず喋りと桜のアニメ喋りによる掛け合いは
ちょっと耳障りに感じる時もありますが……。

あと、シュトレーゼマンが女の恨みでSオケを放棄し、
千秋正指揮によるSオケ誕生となるシーンで、「ジークジオン!」
しっかり再現されていたのも、ガンダム好きとしてはなかなか
笑えて嬉しい場面でした。
次回は裏切り者のシュトレーゼマンにソーラレイ!ですね。

ただ、のだめのキャバクラ修行がカットされていたのは
不満と言うか、かなり残念でした……。
上野樹里で、「つかまえて蝶だい」が聞きたかったなあ。

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2006年10月30日 (月)

悪徳弁護士、改心? 『弁護士 灰島秀樹』

『踊るレジェンド』の第4弾、『弁護士 灰島秀樹』を見ました。

本作は『容疑者 室井慎次』の時に敵役で登場した弁護士灰島が主人公。

正直、灰島なんて嫌な奴が主役で面白いの?
第一、灰島初登場の『容疑者 室井慎次』イマイチだったしなあ、
と見る前は思っていて、あまり期待はしていませんでした。

でも、見てみたら良い意味で予想を裏切ってくれました

これ、面白い!

裏テクを駆使した仁義なき訴訟バトルの面白さで楽しませる序盤、
シングルマザーとの交流と生い立ちが語られる回想シーンによって
灰島にも人間味があることがわかり親近感が増す中盤、
優れた知力によって事件を八方丸くおさめ、困った人を助けつつ
大金もちゃっかりせしめるクライマックスと、メリハリが利いており
終始飽きさせないストーリー展開でした。

『容疑者~』では嫌な奴の灰島を主役らしくするために好感を持たれる
キャラクターに変えてしまうだろうとは予想していましたが、
灰島が変化していくことによって話が思わぬ方向に転がっていき
どんどん展開の予測が不可能になっていく流れがとても上手い。

個人的に、ストーリーそのものの完成度では『レジェンド』中1位

『容疑者~』の時はちょっとキレが無く思えた脚本の君塚良一さんですが、
本作では本来の実力が発揮されたように思います。

『容疑者~』では嘘くさくしか感じられなかった弁護士事務所の美術が
本作では灰島の内面の孤独を象徴的に表現する舞台装置として
効果的に使われているのも良かった
ですね。

ただ、『踊る』本編とのリンクネタやクスッと笑えるギャグなど
シリーズのお約束はしっかりと盛り込まれていたものの、
本編キャラクターがほとんど出てこないのちょっとなあ……とも思いました。
湾岸署の「わ」の字もないのは寂しいですね。

ところで、冒頭で詐欺被害にあった老人の一人として、
映画監督の鈴木清順さんが出ていたのにちょっと驚きました。
これって、清順監督の大ファンである君塚さんのリクエスト?

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↓灰島秀樹、初登場!

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「踊る大捜査線」の良さが感じられない作品 「容疑者 室井慎次」
寺島アニキ大活躍! 『逃亡者 木島丈一郎』

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2006年10月29日 (日)

蒼井優、大ブレイクの兆し
『Dr.コトー診療所2006』第3話

『Dr.コトー診療所2006』第3話を見ました。

今回は柴咲コウ演じる彩佳の代わりに島にやってきた
新米看護師の仲依ミナがメインのエピソード。

ミナは真面目で優しい女の子ではあるのですが
しっかりもので腕利きの彩佳と違って、経験が浅く技量不足な上、
職業意識の点で考えが甘いところもあり、オペなどの緊急時には
まったく頼りになりません。

そんな不安要素いっぱいの彼女が、喘息療養のために東京から来た
少女ひな(2004特別編に登場)と出会い、ひなの治療を通して
看護師として成長し島に馴染むきっかけをつかむのが今回のお話。

さて、感想ですが、今回はミナを演じる蒼井優の演技が
非常に光っていたのがとても良かったかと
思います。
ミナの持つ弱さと強さをシーンごとに微妙な表情の変化で
演じわけキャラクターに厚みを持たせているように感じました。
既に映画ファンの間では注目される存在となっていましたが、
今回のミナ役によってより多くの方に注目される存在になりそうです。

また、東京出身のひなの家族やミナを通して人間関係が密であるがゆえに
保守的な離島の環境がもたらすデメリットをしっかりと描写し、
ドラマに深みを与えている点もさすが『Dr.コトー診療所』。

1作目の腕の確かなコトー・彩佳コンビをリセットして
コトーとミナのコンビにすることで医療場面に新味を出しつつ、
1作目の主人公が徐々に島民の信頼を得ていくプロセスを
ミナで繰り返すことによって1作目の面白さを損なわない作りも
続編ものとして非常に上手いですね。

1話完結のヒューマンドラマで視聴者の心を和ませる一方で、
彩佳の病状や原親子が直面する困難で次回へ引っ張る構成も
巧みですし、今後も眼が離せない楽しみなドラマです。

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バツグンの安心感 『Dr.コトー診療所2006』第1話・第2話

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オリバー・ストーン最新作
『ワールド・トレード・センター』

昨日、『ワールド・トレード・センター』を観に行ってきました。

9.11事件時、ワールド・トレード・センターに救助活動に赴き
自らも生き埋めとなった2名の警察官が常に希望を捨てず
救助を待ち続けて生還を果たす課程を描いた映画です。

Wt01_2

これまで政治色の強い映画を撮ってきたオリバー・ストーン監督だけに
当初はブッシュ批判的意味合いの濃い作品かと思っていたのですが、
実際は愛する家族の元への帰還を願い生きることを諦めない主人公たちと、
愛する人の帰りを待ち続ける家族の深い「愛情」という普遍的なテーマに
重きが置かれており、政治色はかなり抑えられた作品になっています。

極限状況の中で被災者となった二人がお互いを励ましあい支えあう姿や
海兵隊員が自らの命を顧みず救助活動に勤しむ姿、
9.11の被災者の無事を祈り続ける者の不安、無事がわかったときの歓喜、
そして、歓喜の後に助からなかった者たちが数多く存在することに思い至る際の
何とも表現しようの無い複雑な感情といった当事者たちの心情が克明に
表現されており、胸を打たれました。

中盤以降、暗闇の中での男二人の会話など絵的に地味なシーンが続くため、
やや映画として盛り上がりに欠ける部分はありますが、
真に迫った人物の心理描写は見事で説得力があり、
ヒューマンドラマとしてはとても質の高い作品に仕上がっていると思います。

ニコラス・ケイジやマイケル・ペーニャといった俳優陣が渾身の演技を見せ、
モデルとなった人物や9.11で被害にあった方々への敬意が伝わってくる点も
素晴らしく見応えがありました。

Wt02_1

ただ、監督の持ち味である政治色を抑制したせいか、
9.11事件自体に対して監督自身がどのような問題意識を持って制作したか、
どのような考え方を持っているのかという点が見えにくい
ようにも
感じられました。

9.11事件を扱った映画として、先に公開された『ユナイテッド93』
テロリスト、被害者両面の視点で事件が多面的に描くことで
観客に自分なりの意見を考えさせる機会を与えているのに対し、
本作は見ようによっては観客に事件自体の意味合いを考えることなく
救出劇の感動のみに流されて見終えてしまう映画であるようにも思えます。

感情に訴えかけるヒューマンドラマとして良く出来ていると思いますが、
「9.11」を題材にした映画としては観客の理性への問い掛けと言う点で
若干の物足りなさと危うさを感じました

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2006年10月24日 (火)

アジ投げ千秋に爆笑!
『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第2話

昨日見た『のだめカンタービレ』第2話の感想です。

第2話は原作では別々に語られた峰のヴァイオリン追試と
のだめと真澄ちゃんの千秋とデートしちゃうぞ対決、
千秋とシュトレーゼマンの指揮科への転科を巡る攻防と言った
大きく分けて3つのエピソードを同じ時間軸で同時に進行させていますが、
複数のエピソードを上手く結びつけてわかりやすく整理しており、
一つの話として綺麗にまとめ上げています。

原作の大筋の流れを変えずにエピソードの流れやキャラクターの立場を
微妙にアレンジすることでよりテンポ良く話を進行させている点が見事です。

特にのだめのお色気メイキャップ作戦は真澄ちゃんを加えたことで
各キャラクターの個性が際立ち、原作以上に面白いものになっていました。

また、今回は原作のギャグの再現はもちろんのこと、
一連の真澄ちゃんのアフロネタなど、キャラを活かした
ドラマオリジナルのギャグが冴えていたのが良かったです。

今回、一番笑ったのは峰に餌付けされているのだめを見て
千秋がキレるシーン

ドラマオリジナルの行動だけど、確かに千秋っぽくて秀逸。w
のだめのために買ったアジを投げるって、オイオイ。
一見クールながら、のだめに餌付けしてしっかり情が移っている
千秋の可愛らしさが良く表れていました。

序盤の指揮科への転科をくいとめようと突進するのだめを見事な
身のこなしでかわす千秋や、失恋のショックのあまり球体のオブジェの上に
うつぶせでグッタリしているのだめなども笑えました。

第2話で唯一残念だったのは、踊るティンパニー奏者真澄ちゃんの
はじけっぷりが期待していていたよりも大人しかったところでしょうか。
原作のクル、クル、ドーン!
の部分をもっと派手な演出で見せてほしかったなあ……。

さて、今のところおふざけばかりのシュトレーゼマンですが
原作通りに行くと次回はいよいよ実力を披露するはず。
竹中直人が天才指揮者をどのように演じるのかが楽しみです。

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■コミック
マングースでギャボ!「のだめカンタービレ」15巻
新生マルレの初公演! 『のだめカンタービレ』16巻
■TVドラマ
TVドラマも開始! 『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第1話

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2006年10月23日 (月)

バツグンの安心感
『Dr.コトー診療所2006』第1話・第2話

先日、録画していた『Dr.コトー診療所2006』
第1話と第2話を見ました。

吉岡秀隆、柴咲コウ、筧利夫、小林薫、時任三郎など
元々、実力派揃いのキャスティングが魅力の一つではありましたが、
『2006』では今もっとも注目度の高い若手女優の蒼井優が参加。
現在の日本映画の好調を支える俳優陣が顔を揃えています。

『のだめカンタービレ』や『セーラー服と機関銃』もキャスティングは
豪華ですが、幅広い年齢層に訴求する強力さでは本作が一番かと。

加えて本作は「人気漫画原作」「医療もの」「続編」と
視聴者を獲得しやすい要素が満載。
23.2%という歴代No.1の初回視聴率で発進したのは納得です。

さて、ドラマ本編ですが、手術中の緊迫感や
人間の感情の機微を描く演出が実に上手い
ですね。

吉岡秀隆と柴咲コウの病気治療に関するやりとりや
富岡涼と時任三郎の親子の進学の件は
特に感情の微妙な揺れが表現されていて良いです。

蒼井優演じるドジ看護婦が島での経験を通していかに成長していくか
という点も最終的な予想はつくけれど、見守りたくなります。

教科書通りと言えば教科書通りの見せ方で、
とりたてて目新しさを感じさせるようなドラマではないのですが、
演出家・脚本家・俳優のそれぞれに確かな実力があって安心感がある上に、
美しい自然に囲まれた舞台の癒し効果という強力な武器もあって、
毎回続けて見たいと思わせる魅力があります。

ところで、このドラマは島の雰囲気に騙されて一見ゆったりしてるように
見えますが一話から二話の間に一気に作中時間で二ヶ月が経過しているあたり、
意外と展開は早いようです。一話たりとも見逃さないよう気をつけねば……。

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2006年10月21日 (土)

寺島アニキ大活躍! 『逃亡者 木島丈一郎』

昨日録画しておいた『逃亡者 木島丈一郎』を観ました。

本作は『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ企画である
『交渉人 真下正義』で初登場した寺島進演じる木島刑事を
主人公にしたいわばスピンオフのスピンオフ的作品。

前回放送時に見逃してしまっていたので、今回の再放映は楽しみでした。

さて、『逃亡者~』はひょんなことから本来身内であるはずの
警察から追われる身になった木島が殺人を目撃した少年と共に
逃避行を繰り広げるというお話なのですが、
実際、見てみたら逃亡者もの特有の緊迫感は一切無し

事件の真犯人がかなり早い段階でわかる上に、
真下などのしっかりしたバックアップもついており、
中盤以降は真相判明が時間の問題という状態なので
非常に安心して見ていられます。

心臓の弱い人には親切な作りですが、サスペンスとして
面白いかと言われると別に面白くはない
です。

ジャン・グリシャムの『依頼人』みたいなものを期待すると
かなりがっかりするのでしょうね。

ただ、べらんめえ口調で一見粗野ながら実は心優しい木島刑事は
寺島進という俳優の魅力が際立つとても良いキャラクター

少年との触れ合いシーンで見せる寺島進の表情の一つ一つが
渋く、そして可愛らしくて魅力的です。

彼の代名詞とも言えるセリフ「バカヤロォ」も連発だったりと
ほとんど寺島進のPVみたいなドラマなので寺島アニキの
ファンならかなり楽しめる
かと思います。

ストーリー自体にツッコミつつも、私も寺島進フリークなので
実は充分楽しんで見れました。w

爆弾処理犯の班長などの脇キャラがかなりいい味出してたり、
エンディングで綺麗に『交渉人~』に繋がっていたりする点も
良かったので、割に好きな作品ではあります。

『交渉人~』は一度見たことがあるので、10/14の放映はスルーしましたが
『逃亡者~』を見て再度見直したくなりました。

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   真下「ちょっと、ちょっと、もう、柄悪いなぁ、木島さんは。
       あ、すみませんねー、みなさん、よかったら応援してください!」


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↓当ブログ『踊るレジェンド』関連記事
「踊る大捜査線」の良さが感じられない作品 「容疑者 室井慎次」

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2006年10月20日 (金)

迷わずオススメ! 『フラガール』

『フラガール』を観てきました。

フラガール

まず、結論から書かせてもらいますがこの映画は傑作です。
未見の人は今すぐ映画館に観に行ってほしい
それぐらい強くオススメしたい映画です。

本作は石炭から石油にエネルギーの主力が移り変わる昭和40年代、
寂れた炭鉱町を救うため、石炭会社がリゾート施設である
「常盤ハワイアンセンター」を設立し見事成功させた実話が題材。

Photo_1

寂れた町を救うためにフラダンサーに志願した蒼井優ら
地元の娘達が東京から来た松雪泰子扮する先生の厳しい指導の下、
特訓を積み重ねダンサーとして成長していくというのが主軸の物語です。

大筋だけ書くと、かなりベタな話に感じるかと思います。
実際、別れのシーンなどで感動を呼ぶ泣かせの演出は定石通り。

ただ、ベタなシーンを正々堂々キッチリと丁寧な演出と俳優の演技力、
練習を積んだ見事なフラダンスで魅せきっているのが実に見事。

泣かせるシーンにあざとさが一切無く、自然に感動が心にしみてきます

市井の人々の人情や職業人のプライドを誠実に描いている点も素晴らしく、
私は観終わった後とても清々しい気持ちになりました。

Photo_2

そして、なによりもこの映画の一番素晴らしい点は
女性がとてもかっこよく、美しく描かれていることでしょう。

それも、表面上の美しさではなく強さや優しさといった内面の美しさを
とことん表現しているのが凄い。

教え子のために怒りに燃え、男湯に勇ましく乗り込む松雪泰子、
終始、意志の強い眼差しでダンスの特訓に励む蒼井優、
落盤事故にあった父親の安否を気にかけつつプロとして舞台に立つ
決心をするしずちゃんこと山崎静代……。

登場する女性の内面の美しさがきっちり描かれることで、
ラストのフラダンスシーンの美しさに説得力を与えています。

このラストのフラダンスシーンはかなりの大迫力。
映画館の大スクリーンと音響で見ないと確実にもったいないです。

特に蒼井優のソロフラダンスは目をみはる素晴らしさ
「生きる」喜びを全身全霊で表現しているという気迫に満ちています。
彼女はホント凄い女優ですね。

本作は正々堂々バカ正直なぐらいストレート勝負な映画です。
ただ、球速160㌔以上は出てる超豪速球のストレート
ここまでのストレートめったにないと思います。
観て損はしませんよ。

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2006年10月17日 (火)

TVドラマも開始! 
『のだめカンタービレ(ドラマ版)』第1話

ドラマ版『のだめカンタービレ』第1話を見ました。
昨日のエントリーで書いたように、期待半分不安半分で見ましたが、
初回を見た限りでは合格ラインは余裕で超えているかと。
かなり面白いドラマに仕上がっていると感じました。

まず、のだめ役に上野樹里というキャスティングが大当たり
元々、原作ののだめに顔立ち自体が似ている方ですが、
ニヘラッとした笑い方や、ノッてきた時の口の突き出し方まで
かなり上手く再現していたのは見事です。
まんま、のだめ。
奇声の発し方もなかなか可愛くて良いです。

次に私が一番不安視していた千秋役の玉木宏ですが、
思っていたよりは良かった
ですね。
ちょっと、オレ様度と知的度に物足りなさはありますが、
天然な人々に振り回されるお人よしっぽさは出てました。w
まあ、その内馴染んできそうな気はします。

竹中直人が演じたミルヒーことシュトレーゼマンは
竹中テイスト全開で原作よりも胡散臭さ倍増。
なんか、イメージ違うだろとか言う気がなくなる程に
竹中直人のお家芸が炸裂していて面白すぎるので納得するしかない。w
力技で強引にねじ伏せられた感じです。

真澄ちゃん役の小出恵介は良くやったなあと感心。
正直、始まる前は一番のミスキャストかと思ってましたが、
見事にアフロの愛すべきオカマちゃんを怪演。
可愛すぎる乙女走りに大爆笑でした。

演出面でもスローモーションやCGによるエフェクトを駆使して
漫画のギャグシーンをテイストごと再現しているのがよかったですね。
テンポはドラマの方が若干速くなっている気がしますが、
ギャグの面白さ・切れ味自体は損なわず再現できていると思います。
また、のだめゴミ部屋の再現など舞台美術の面でも細かい仕事ぶりでした。

脚本も原作の大筋を忠実に再現しつつ、1話で主要キャラの顔見せが
出来るように上手くエピソードの流れを再構築おり、よくまとまっています。

全体的に役者も演出も原作の良さを活かす方向で機能しているので、
ほっと一安心、次回以降も見続けようと思わせる初回でした。

ところで、のだめゴミ部屋は新たな生命体が誕生しそうな雰囲気がありますね。
千秋が掃除しなかったら『こち亀』の日暮巡査の部屋みたく、
太古の昔へ時代が逆行していっていたような気すらします。w

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↓当ブログ『のだめカンタービレ』関連記事
■コミック
マングースでギャボ!「のだめカンタービレ」15巻
新生マルレの初公演! 『のだめカンタービレ』16巻

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2006年10月16日 (月)

新生マルレの初公演! 『のだめカンタービレ』16巻

今日からTVドラマが始まる人気漫画『のだめカンタービレ』
その最新刊である16巻を読みました。

のだめカンタービレ #16 (16) のだめカンタービレ #16 (16)

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15巻に引き続き今回も限定版を購入しました!!

16巻の付録は「マングースシャーペン」!!

1_1 2_1 5

「ハブ」の存在が芸コマでいい感じです。
まあ、実質600円と価格は少々お高いシャーペンですが。w

さて、今回は千秋がマルレオケの常任指揮者に正式就任し、
初の定期演奏会を迎えるまでの話となっており、
主にマルレオケでの練習シーンがメイン。

リサイタルあり、仮装ありの前巻と比べると若干地味ではありますが、
今回のエピソードはオーケストラ団員のユニークなキャラクターで笑わせつつ、
音楽と向き合う生活の綺麗ごとが通用しない現実もしっかりと描かれており、
ギャグ漫画としても本格音楽漫画としても非常に面白い内容でした。

この巻で一番印象に残ったのはラストの定期演奏会の場面。
演奏者、観客双方の音楽を愛する空気感がよく伝わってきてよかった
千秋やコンマスのトマ・シモンの圧制^^に反発しつつも、
練習を重ね、演奏会で結果を出してくる団員たちは流石プロ。
「もう、ずっと怖いですからー」とか、ちょっと情けないことを考えつつ
しっかりと仕事をする点が清々しいですね。

無駄にセクシーなジャンのポスターや、ノースリーブなバイオリニストの
ファッションの理由、のだめのヤワラちゃんスタイルなど
クスッと笑えるシーンも多くかなり楽しめました

そして、いよいよラストで千秋パパが登場。
かなり問題を抱えた親子っぽい千秋と千秋パパが
次巻でどのような騒動を引き起こすのか今から楽しみです。

楽しみと言えば、今夜開始のドラマ版『のだめカンタービレ』
期待半分、不安半分ですが、初回は必ず見るつもりです。
個人的に千秋役がかなりの不安要素ですがどうなっているのでしょう。
こちらの感想も明日ブログにて報告したいと思います。

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↓当ブログ『のだめカンタービレ』関連記事
マングースでギャボ!「のだめカンタービレ」15巻

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2006年10月12日 (木)

ジャッキー、大人の魅力炸裂!
『香港国際警察 NEW POLICE STORY』

この前、日曜洋画劇場で『香港国際警察 NEW POLICE STORY』
が放映されていましたね。

実は私、数あるジャッキー・チェン主演映画の中でも
好き度合いでかなり上位にくる一本であります。
ハリウッド進出以降の作品の中では間違いなくダントツTOPで、
「やはりジャッキーは香港が一番!」と思わせる映画です。

香港国際警察 NEW POLICE STORY 香港国際警察 NEW POLICE STORY

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『香港国際警察』はジャッキー演じる敏腕警がゲーム感覚で銀行強盗を
繰り返す金持ちのボンボン集団と対決するという筋書き。

と、書くといつものジャッキー映画と変わりが無いようですが
実はこの映画、これまでのジャッキー映画とは一味も二味も異なる作品
に仕上がっていたりします。

まず、犯人グループのやることがとにかく残忍。
ジャッキーの部下たちを冷酷な手口で皆殺しにしていく場面は
見るものにこれまでのジャッキー映画では感じることのなかった
犯人グループへの恐怖と激しい怒りを感じさせます。

そして、部下を全て失ったジャッキーは失意にくれ、酒浸りの生活に。
この落ちぶれた情けない姿というのも、おそらくジャッキー初かと。
この時の仲間を救えなかったことをひたすら悔いる姿が
とても味わいのある「大人の演技」でかなりグッときます。

新たな相棒となるお調子者の青年(ニコラス・ツェー)によって
意欲を取り戻す中盤以降はいつものジャッキー映画らしい
アクションてんこ盛りの展開となるのですが、
前半でじっくりと深みのあるドラマを描いていることによって
アクションもただ映像の派手さのみで楽しませるものではなく、
裏側にジャッキーの強い信念を感じせる効果を上げています。

また、ド派手なアクションシーンの連続で序盤のフラストレーションを解消しつつ、
犯人グループが凶行を重ねる要因として家族の絆の断絶という
現代社会の問題を描いており、単なるアクション映画には終わらせていません。

青年とジャッキーの意外なつながりがわかる話など見るものの感情を
ゆさぶるエピソードをしっかりと入れてくる辺りも非常に巧みで
ドラマ部分の良さが際立つ作りになっています。

年齢を重ねたジャッキーが年相応の大人の魅力を発揮した名作だと思いますので、
私としては最近のジャッキーはちょっとなあという人にもオススメしたいです。

※ただし、残虐描写は吐き気がする程嫌いという人や、
 ジャッキーはコミカルなカンフーアクション以外受け付けないという
 強いこだわりのある人はやめておいた方がいいかもしれません。

余談: ただ、どの辺りが「国際」なのかはサッパリわからなかったなあ。
     ニコラス・ツェーのコートを見て『踊る大捜査線』が国際的なのは
     わかったけど……。w

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2006年10月11日 (水)

名作、再び!!
『ドラマレジェンド 古畑任三郎 vs SMAP』

10月9日に『ドラマレジェンド』第一弾という形で再放送された
『古畑任三郎 vs SMAP』を見ました。

『ドラマレジェンド』とはフジテレビの名作ドラマを
ゴールデンタイムに放送する企画なのだとか。

再放送であっても久々にゴールデンタイムで古畑と会えるのは嬉しいですね

レギュラー版と違って、スペシャルは再放送の頻度が低いですし、
『ドラマレジェンド』大歓迎です。

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さて、ドラマ本編の感想。

まず、1999年1月に放送されただけあってSMAPがとても若い
1999年時点で確固たる地位を築いていたSMAPですが、
それでも今の時点から見ると初々しく感じられたりしました。

次にシナリオの感想ですが、正直言ってミステリーとしては犯人が
勝手に自爆していくだけなので犯人を古畑の頭脳で追い詰める
カタルシスは薄く、物足りない内容ではあります。

しかし、犯行及び古畑との対決を通して、SMAPそれぞれの魅力を
しっかりと引き出している点がさすが三谷シナリオ

彼らの魅力が非常に上手く引き出されたことで、青春ドラマとしての
面白さが感じられるドラマ
になっており、この部分の良さが
ミステリーとしての弱さを補ってあまりある効果をあげていると感じました。

今、思うと三谷氏はこの作品の経験を活かして青春時代劇『新撰組!』を
執筆したのではないかとさえ思います。

また、マネージャー役の戸田恵子さんなど、助演陣も非常に良く
ドラマ部分に深みを与えています。

ともかく、SMAPの魅力を最大限に引き出すとというこの企画において
もっとも重要な課題はクリアされており、
とても面白いドラマとなっていました。

これからもこのような良質の作品を放映してくれるのであれば、
『ドラマレジェンド』はかなり視聴者にとって嬉しい企画に
なるのではないでしょうか。
私としては、ビートたけし主演の『三億円事件』を題材にしたドラマなど、
DVD化されていない作品を紹介してくれれば嬉しいですね。

ところで、今回の再放送に関して不満が一つ。
本放送の時にはあった三谷氏の前説部分が今回はカットされてました。
心理学者の話より、こっちを見たかったんだけどなあ。

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2006年10月 9日 (月)

これぞ王道恋愛映画! 『プライドと偏見』

キーラ・ナイトレイ主演作『プライドと偏見』を見ました。

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時は18世紀末、イギリスの片田舎を舞台にした恋愛映画で、
恋愛小説の名作として名高いジェーン・オースティンの
古典小説『自負と偏見』
が原作です。

古典とは言っても、堅苦しい話ではなく、
第一印象最悪の出会い方をした男女がやがて心を通わせていく
という王道の展開なので、非常にとっつきやすい内容。

キーラ・ナイトレイが今年の流行語でいうところの
「ツンデレ」ヒロインを魅力的に演じていたり、
イギリスの田園風景を非常に美しく撮影していたりと
見所が多くとても楽しめる作品です。

というか、「ツンデレ」は19世紀初頭から綿々と
受け継がれている王道中の王道なんだなと感心。w

また、当時のイギリスの社会風俗や価値観が丁寧に
描かれている
点もとても興味深かったですね。

格調高くありつつも、適度なユーモアを交えて淡々と、
しかし退屈させずに話を運んでいく構成
も巧み。

英国古典小説の名作を品良く上手にまとめ上げたよい映画です。

ところで、本作のキーラ・ナイトレイの役名は
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのヒロインと同じくエリザベス。
勝気な性格も似ています。
私の頭の中でエリザベスといえばキーラという思考回路が
完全に確立してしまいました。

まあ、関西人としてはエリザベス=山田花子っていう
連想も浮かびますけど……w

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2006年10月 7日 (土)

昨日もコナン、今日もコナン 『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』

昨日に引き続き今日も『名探偵コナン』の話題です。

今日は実写ドラマの前に放送されていた劇場作品の
『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』を鑑賞しました。

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歴代の劇場版コナンからもう一度見たい作品を視聴者に一本
選んでもらいもっとも票を獲得した作品を放映するという企画で
堂々の一位に輝いた
のが、この『天国へのカウントダウン』。

細部までよく練られたシナリオや、迫力のあるアクションシーンなど
非常に見応えがあり、私も劇場版コナンの中では好きな一本なので
この結果には納得。

もっとも、私の中では小五郎が活躍する『14番目の標的(ターゲット)』も
かなり捨てがたい一作ではあるのですが。

さて、今回改めて映画本編を見直したわけですが
事件の真相やクライマックスの流れは覚えていたものの、
蘭に恋の相談をするおませな光彦と歩美のエピソードなど
細部のエピソードでちらほらと忘れていた箇所もありました。

コナンが蘭と電話で会話した後にもらす
「正直にならなきゃいけねーのはオレの方だろ」の
独白とか忘れていた部分が結構ツボにはまたりして、
なんだか新鮮な感覚で楽しめたのは良かったです。

中盤の見せ場である灰原哀が自分の居場所はないと悩むくだりは
何度見ても良い私のお気に入り
のシーン。
クライマックスの展開も含めて少年探偵団という存在の
暖かさが伝わってくるエピソードですね。

ところで、彼女が抱える悩みはもし仮に大人に戻れたときの存在意義という
部分も大きく、その場合少年探偵団によっては救われないわけですよね。
大人に戻った時にに工藤新一としての居場所が約束されているコナンと
組織の裏切り者、宮野志保という存在の哀ではかなり違いがあるわけで。
ならば、『名探偵コナン』全体の結末として、コナンは新一に戻る一方、
哀は一生を志保ではなく哀として生きる道を選択するというのも
ありえるのかなと思ってしまいました。
まあ、大人に戻った後、阿笠博士の本当の嫁になるのもアリと思いましたが。w

黒の組織によって爆破炎上するビルからの脱出が描かれる終盤も
何度見てもハラハラさせられ通し
でした。

黒の組織によって用意周到に仕込まれた二重三重の爆破や
ブルース・ウィリスも真っ青の蘭のアクションなど
映画ならではの緊張感溢れるシーンをテンポ良くたたみかける
演出が見事
ですね。

まあ、アクションシーンのインパクトが強すぎて、
殺人事件の真相の方はどうでもよくなってしまった感もありますが。w

あと、実写版コナンと本作を続けて見た感想としては
つくづく伏線の張り方は作品の完成度を左右するなあということ。

実写版コナンでは、真相に導く手掛かりの見せ方になんのヒネリも無いため、
全体的にご都合主義なストーリーに感じられたのですが、
本作ではコナンたちをクライマックスの状況に誘導していく
伏線が非常に巧妙に張られており、実際は脚本家の都合で起こす
アクシデントを作為的に感じさせない作りになっています。

子供だましではないしっかりとした作り手の技が光る本作は
大人も子供も楽しめる『名探偵コナン』の精神を象徴した作品だと
言えるかと思います。

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↓昨日の『名探偵コナン』!!
ツッコミどころ満載!! 『名探偵コナン 工藤新一への挑戦状
~さよならまでの序章(プレリュード)~』

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2006年10月 6日 (金)

ツッコミどころ満載!! 『名探偵コナン 工藤新一への挑戦状~さよならまでの序章(プレリュード)~』

先ほど、この前録画していた実写版「名探偵コナン」を見ました。
正式タイトルは
『工藤新一への挑戦状~さよならまでの序章(プレリュード)~』

工藤新一が子供(江戸川コナン)になってしまう直前の事件と言う設定で、
工藤新一の元に「修学旅行中に生徒を誘拐するので阻止してみろ」という
挑戦状が届くと言うストーリー。

予想はしていましたが、ツッコミどころ満載の内容でした。

最初から推理モノとしての出来は期待してはいなかったのですが、
推理部分があまりにもお粗末な作り。

あまりにもベタすぎる消失トリックや犯人の失言など、
わかりやすすぎる使い古されたネタばかりで、
犯人を隠すつもりはあるのかと……。

初歩的なトリックや失言に気づかない新一にイライラしました。
アニメだったらこんな事件30分で解決でしょうに。

てか、脅迫状受け取ってから彼がしていたことと言えば、
ただ、カッコつけて現場に立っていただけ。
蘭を守ると小五郎に約束しつつ、警護は警察に任せきり。
蘭がさらわれた後は無関係な人につっかかる醜態も……。

もうね、お前はほんとに名探偵かと……

犯人も犯人で、計画が杜撰すぎ……。
園子が船酔いしなかったら計画どうするつもりだったのか、
蘭がその場で新一に相談してたらどうするつもりだったのか。
ベタな失言の連発で自爆しまくる展開も安っぽさ倍増でした。

原作コミック及びアニメ版もトリック自体に面白みはあまりないけれど、
ドラマ版よりはまだかなりマシな部類だと思います。

ただ、サッカーボールで危機回避といった演出など、
原作の雰囲気をできるだけ再現しようという努力が
伝わってきた点は良かった
かと。

原作のノリ自体はしっかりと押さえていたと思います。

新一役の小栗旬や園子役の岩佐真悠子は原作のイメージから
あまり掛け離れていないキャスティングで好印象。

小五郎役の陣内孝則は、もう、そのまんまでビックリ!
小五郎がそっくりそのまま実体化したようで、感動すら覚えました。
ドラマ本編はアレな出来ですが、陣内小五郎を見れたのは良かった。
オーバーアクトが見事に功を奏しています。

一方、オーバーアクトがひたすら空回りしていたのが、目暮警部役の西村雅彦。
原作無関係の芝居でオーバーアクトされても寒いだけです。
原作と異なる体型の俳優をキャスティングしておいて、
詰め物入れて小太りに見せようとする中途半端さ加減も
かなり意味不明でした。

蘭役の黒川智花も蘭にしてはおとなしすぎる印象というか、
「明るさ」が感じられず、私としては物足りませんでした。
確かに可愛くて魅力のある人ではありますが、
蘭の魅力と一致する部分は少なかったように思います。

あと、蘭と言えば冒頭では原作さながらの破壊力を見せつけつつ、
終盤では蹴りの威力が常人並みになっていたのもどうかと思いました。
冒頭はつかみのギャグとはいえ、脚本家がその場の都合によって
ころころ設定変えてますという、いい加減さを感じてしまいました。

まあ、いろいろとツッコミいれてますが、
決してこのドラマ、面白くないわけではありませんでした。

むしろ最初からツッコミいれつつ見るつもりだったので、
いれたツッコミの数だけ笑えて個人的にはとても満足です。

ところで、新一と蘭よりも新一と小五郎の方がなんだか
信頼しあっているように見えたのは私だけでしょうか?w
娘を嫁にやる覚悟はできているんだから、しっかりしろ坊主
という雰囲気すら感じさせる小五郎がとても微笑ましかったです。

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↓明日も『名探偵コナン』!!
昨日もコナン、今日もコナン 『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』

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2006年10月 4日 (水)

Yの悲劇、そして事件はZへ…… 『アンフェア the special コード・ブレーキング~暗号解読』

アクセス解析を見てみたら、昨日の11時を境にして
当ブログへの来訪者数が急激に増加しており、ビックリしました。

どうやら『アンフェア the special コード・ブレーキング~暗号解読』
見終わった人が『アンフェア』で検索して当ブログに来てくれたようです。

今さらながら『アンフェア』というドラマの人気の高さを実感。

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もちろん私も『アンフェア the special』はばっちり鑑賞しました。

ハマリ役ばかりの神がかり的なキャスティングは健在で、
寺島進演じる山路の中年の哀愁と男気全開のカッコよさや、
加藤雅也演じる三上のコメディーリリーフっぷりなど、
各キャラクターの良さがしっかり出ており、大満足でした。

もちろん、雪平夏見役の篠原涼子の美しさとカッコよさも非常に魅力的。

新キャラクターである公安の斉木刑事を演じる江口も
なかなか渋い味わいで気に入りました。

瑛太演じる安藤は回想でしか出てこないのかなと思っていたら
かなりの力技で登場させていましたね。
彼の登場シーンは強引さに笑いつつ、雪平の思いの深さにジーンときました。

ストーリー自体は公安関係の話になったためか、
話が大きくなりすぎて連続ドラマ版よりも
リアリティー無視の方向に行ってしまった感もあり……。

連続ドラマ版にも言えることですが「もっと早く気づくだろ」と
思ってしまうツッコミどころも多かったりします。

もっとも、ストーリーの甘い部分を強引にねじふせる程に演出力が高く、
けれん味の利いた部分が魅力になっているのも事実で、
全体的にはドラマ内の世界に視聴者をグイッと引き込まれ、
2時間と少しの間、ドラマに没頭してしまいました。

さて、劇場版の制作が決定と言うことで、案の定本作の結末は
劇場版へと引っ張る作りになっておりました。

雪平の父親殺害事件の真相とは?
本作で明らかになった陰謀の展開は?

と気になる点が盛りだくさん。

正直、やらしい作りやなー、作り手が一番アンフェアやなー
と思わなくもないですが、やはり、劇場版も見たくなるというか、
「見なくてはいけない」
という義務感まで抱いてしまう展開ではあります。

TV局の戦略にまんまと乗せられてしまっているという自覚はありますが
ますます、『アンフェア・ザ・ムービー』が楽しみになりました。

ところで、『アンフェア』って、安本役の志賀廣太郎や
蓮見役の濱田マリなど、いい声の役者さんが多いですね。
BGMの使い方も上手く、耳で聴いてて気持ちよいドラマだと思います。

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↓当ブログ内『アンフェア』関連記事
「アンフェア」映画化決定!

↓『アンフェア』原作本、最新作!

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2006年9月25日 (月)

「アンフェア」映画化決定!

篠原涼子主演で人気を博したミステリードラマ
「アンフェア」の映画化が決定しましたね。

10月3日にテレビスペシャルがあるんで、もしや、
とは思ったんですが、やはり映画化かー。

いやー、実は私、「アンフェア」は凄く好きなドラマです。

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篠原涼子を始め、香川照之、阿部サダヲ、寺島進、加藤雅也といった
曲者ぞろいのキャストが繰り広げる、先が見えるようで見えない
どんでん返し連発の展開が最高に面白かった。

ツッコミどころもかなり多いのですが、私的にはミステリードラマ史に
残る傑作なので、「未見の人は是非DVDで見てください!」
と強烈にオススメしたい作品。

瑛太を真の俳優に脱皮させたという意味でも価値がありますし。

さて、スペシャル版と映画版ですが、
続編を見れることが嬉しくもあり、不安でもあり

「最期の作戦-オペレーションZ」ってサブタイのセンスはどうなのよ、と…。
「ザ・ムービー」って、「踊る」じゃないんだからと……。

そもそも、ドラマのラストが簡単に続きを作れるような終わり方じゃないしなあ。
ラストで死んだ彼が出てこない「アンフェア」は「アンフェア」じゃないような気も。

はっきり言って、オリジナルのテイストを壊すことなく、
続編として成立させることができるのかがかなり不安。

まあ、新加入の江口洋介も好きな俳優の一人だし、
なにより、

世の中には フェアなことなんか何もない
目には目を 復讐には復讐を
アンフェアには アンフェアを……

という名フレーズを劇場で聞いてみたいので、
どのような出来であっても必ず劇場に観に行く覚悟であります

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2006年9月24日 (日)

完結編?まだだ、まだ、終わらんよ 「X-MEN ファイナルディシジョン」

人気アメコミの実写版第3作にしてシリーズ完結編の話題作、
「X-MEN ファイナルディシジョン」を観てきました。

Xmen31_1

監督が1.2作目のブライアン・シンガーからブレッド・ラトナーに
交代した本作は、アクションシーンが大幅増加、SFXも強化され
より大迫力のスペクタクルシーンを楽しめる作品になっています。

様々な特殊能力を持つ個性豊かなミュータントたちが繰り広げる
奇想天外でド派手なバトルに魅せられ、1時間45分の上映時間が
あっという間

アルカトラズ島に行くために、念動力で金門橋を動かしてしまうなど、
意表を突く豪快なアイデアを脅威の技術で実際に映像化してしまうなど、
いかにもハリウッド大作といった感があり、非常に痛快。

氷結能力者アイスマン対発火能力者パイロの元級友因縁対決や
壁抜け美少女キティ対突進野郎ジャガーノートの知能対パワー対決など、
バラエティに富んだマッチメイクも巧みで、飽きさせません。

間違いなく娯楽映画としては一級品の仕上がりです。

Xmen32_1

ただ、1作目と2作目で伏線を張りまくっていたウルヴァリンの
過去の謎を棚上げにして三部作を完結させてしまうのは
いかがなものか
と。

制作予定のウルヴァリン単独主役のスピンオフ企画で過去の謎が
明らかにするとしても、あまり釈然としないというか、
三部作の中でキッチリと決着をつけてほしかったですね

また、キャラクターが大幅に増えた分、キャラクター個々の
内面の苦悩についての掘り下げが甘くなっていた
のも残念。

そのため、ミュータントの能力を無効化する新薬「キュア」という
このシリーズのテーマにより深く切り込めるには絶好のアイテムが
イマイチ上手く機能しておらず、ドラマ性は前作より弱まっていたように
思えてしまいました。

この点、ブライアン・シンガーとブレッド・ラトナーの
テーマに対する微妙な温度差を感じてしまいました。

もっとも、前述したとおり娯楽映画としての質は高いので、
本作並のクオリティーが今後も維持されるなら、
スピンオフや次回作も期待して観に行こうとは思っています。

完結編といいつつ、キュアの効力が完全でない可能性が示唆されたり、
エンドロール後に驚愕のおまけシーンが流れたりと、
まだまだ続ける気ありありのようですし。

余談: 私が「X-MEN」というアメコミを始めて知ったのは中学生の頃。
    「X-MEN」のキャラクターが登場するカプコンの格闘ゲームを
    プレイしたことがきっかけでした。
    ちょうど、その頃TVアニメ版も放映していて、そちらも見ていました。
    で、その頃のお気に入りキャラクターは「ガンビット」という
    キザだけど頼れる元盗賊のナイスガイ。
    映画版にはガンビットが登場せずちょっと残念
    トップクラスの人気キャラクターだと思うんですけどね。

        ところで、カプコンと言えば、本作のストーム(ハル・ベリー)のヘアスタイル、
    私には「デビル・メイ・クライ」シリーズの主人公・ダンテ君にしか
    見えませんでした。w

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2006年9月13日 (水)

悪くはないけど…… 「キングダム・オブ・ヘブン」

リドリー・スコット監督、オーランド・ブルーム主演の
「キングダム・オブ・ヘブン」を鑑賞。

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「十字軍」という1000年ぐらい前の史実を通して、9・11テロ以降の
世界情勢を中世の世界に投影し、反戦を訴えている点は良いのですが、
率直に言って、一度見ただけでは展開が唐突すぎてストーリーに
ついていけず登場人物に感情移入することもできませんでした

冒頭からいきなり主人公の前に父親と名乗る騎士が現れたかと思うと、
すぐに父を尊敬し、その後父の理想を受け継いで主人公も騎士になる
というかなり駆け足な展開。

なんでも、元々4時間近い内容を編集で2時間弱の尺にしたのだとか。
そのため、ドラマかなんかの総集編を見ているかのような感覚に……
本当はもっと親子の葛藤のドラマとかがあったのかなと思うと、
かなりもったいなく感じます。

また、「十字軍」は日本人にはあまり馴染みが薄い題材ですが、
時代背景に関して説明する描写はほとんどありません

高校の世界史で教わる程度の知識で、本作で主人公が置かれた状況や、
この時代特有の倫理観を理解するのはかなり難しい
かと。
この点は別に制作者が悪いわけではありませんが、
日本での興行成績が芳しいものではなかった理由は納得できました。

予告編やTVCMではロマンス要素など娯楽性を強調していましたが、
リドリー・スコット監督の代表作の一つである
「グラディエーター」のような面白さを期待して見た人は
期待外れと感じてしまうのでは?

ただ、イェルサレムの仮面の国王を演じるエドワード・ノートンなど、
俳優陣は素晴らしい演技を披露しており、戦闘シーンの迫力も
中々のもの
で、決して見所のない作品というわけではありません。

「十字軍」の欺瞞が様々な視点からしっかりと描かれている点も
好感
が持てます。

そのため、「十字軍」の時代背景、この時代の価値観を予習した上で
再度見直せば、一度目では気づかなかった良さが見えてくるようにも
思えました

まあ、そこまでして見直そうという気力を奮い起こすのは
かなり大変なんですけど……。

ところで、本作のオーランド・ブルームは鍛冶屋から騎士に
転職する青年という役。
大作映画のオーリーは鍛冶屋か弓の達人のどちらかしかないのか!
って、ツッコミたっくなりました。w

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2006年9月10日 (日)

四国のうどんは世界一ィィィィィ! 「UDON」

香川県名物のさぬきうどんをテーマにした本広克行監督の最新作、
「UDON」を観てきました。

Udon_2

物語は故郷を捨て、コメディアンを目指して渡米したものの
夢破れて戻ってきたユースケ・サンタマリア演じる製麺所の息子が
トータス松本演じる親友や小西真奈美演じるタウン誌編集者らと
共に麺通団を結成しうどんブームを仕掛ける前半と、
ユースケの父親が急死したため、ユースケとその仲間たちが
父の味を継承しようと努力する後半の二部構成。

前半はユースケたち麺通団の成功と挫折ををコミカルかつ
爽やかに描いた青春ドラマ、後半は息子と姉・父の和解を
描いたヒューマンドラマという二つの異なる魅力を持つ作品です。

また、実在の名店が次々に登場し、本場ならではの食べ方、
楽しみ方が紹介されていくあたりはグルメ情報番組、
麺通団がグルメ記事の常識を打ち破る記事を発案するくだりや、
父の四十九日までに父の味を継承したうどん作りを目指すくだりは
「プロジェクトX」や「ガチンコ」、「貧乏脱出大作戦」などの
ドキュメンタリーやバラエティーを見ているような面白さ

CGアニメやライブシーンもあったりして、映画の中にTV番組の
プログラムが全て詰め込まれているようでもありました。

テレビ出身の本広監督だけあって、テレビ番組制作のノウハウが
上手く生かされている
あたりは流石です。

Udon02

実話を基にしたエピソードをところどころ織り交ぜることや、
ユースケとトータス松本の演じるキャラクターの設定が
それぞれのパブリックイメージをそのまま反映していることで、
フィクションとしてかなり誇張された物語になっていながら、
ノンフィクション的なリアリティーを与えている点も巧み。

ありえないドジッ娘ぶりが可愛らしいヒロインの小西真奈美や、
テンポの良い掛け合いで笑わせてくれる片桐仁と要潤コンビなど、
登場人物も愛すべき人達揃いで好感が持てます

まあ、正直言って、色々な要素を詰め込みすぎたせいか
この映画で一番伝えたいことが何かがあまりはっきりしていない点や、
人物の心情変化ナレーションでの説明に頼りすぎている部分、
麺を打つ時にユースケだけ帽子を被らないのは何故?
それは衛生的にまずくないか?
などと、ツッコミをいれたくなる部分も多々ありますが、
見終わった後、前向きな気持ちになれる内容です。


私はかなり楽しめました

Udon04

ところで、映画を見た日の私の夕食ですが、
「やっぱ、うどんでしょ!」
って、ことでうどんを食べてきました。

行ってきたのは、大阪中央区なんばウォーク内にある
四国うどんナンバウォーク東店」。
どうせ食べるなら四国にこだわろう、ってわけで、
その名もずばりな所に入ってみた次第。

コシのある麺の美味さと気さくな人柄の店の人が、
印象的な良いお店でしたよ。

しばらくはうどんにハマッてしまうかも。w

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2006年9月 2日 (土)

爽やか青春ホスト映画 「ウォーターズ」

インターネットテレビの「GYAO」で期間限定配信中(9/1~9/4正午)の
「ウォーターズ」を見ました。

ウォーターズ 初回限定盤 ウォーターズ 初回限定盤

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発売日:2006/09/06
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詐欺にあったことがきっかけで、ホストになった7人の男性が
悪戦苦闘しながら海辺のホストクラブを運営する話です。

正直、特に期待せずに軽い気持ちで見た本作、
面白くなければ途中で見るのを止めるつもりでしたが、
なかなか楽しめる作品で、結局最後まで鑑賞。

本作は「水商売」が題材ではあるものの、
実質は7人の男たちの友情を中心に描いた純然たる青春映画

そのため、本作には酒を飲んではトイレで吐いてを繰り返すといった
ホストの実情や、ホスト同士のNo.1争いといったものは描かれないので、
「夜王」や「黒い太陽」のような水商売の内幕暴露的な話に
期待する人には肩透かしかもしれません。

ただ、私はのど越し爽やかなこういう水商売ものも
これはこれでありかなって思いました。

ストーリー展開がかなり駆け足で、構成が荒削りな面はあるものの、
7人のイケメンホスト陣、それぞれの個性がしっかりと表現されていたり
オチにヒネリが利いてて、甘口な中にもビターな味わいがあったりと、
全体的にまとまりがよく好感の持てる作品です。

あと、主人公達を支えるマスター役として出演の原田芳雄と
その娘役の成海璃子は絶妙なキャスティングで◎

それぞれの演じる役にぴったりはまっており説得力を与えていました。

特に成海璃子は自分を「白雪姫」、7人のホストを「ドアーフ」に
例えるという普通に考えればとんでもない性格の女の子なんですが、
それを嫌味なく好感の持てるキャラクターとして演じています。

「水商売」=「チャラチャラしている」と思われそうな映画ですが、
青春映画の佳作といってよい出来なので、題材に抵抗を持つ人でも
騙されたと思って一度見てみる価値はあるかと思いますよ。

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2006年8月30日 (水)

「新訳」三部作完結! 「機動戦士ZガンダムⅢ -星の鼓動は愛-」

「機動戦士ZガンダムⅢ -星の鼓動は愛-」を見ました。

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発売日:2006/08/25
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テレビアニメ版に新作カットを加え再構成した
劇場版「機動戦士Zガンダム」三部作の完結編です。

ガンダムファンの間でも賛否両論な劇場版ですが、
私はどちらかというと前作・前々作で満足できなかった方です。

本作も満足いく内容ではありませんでした。

まず、前作・前々作同様にメリハリがなく単調なストーリー
激しいメカバトルを繰り広げながら、同時に思想的な
議論を展開させるのがガンダムの醍醐味だとは思いますが、
この三部作は終始そればかりで、見ていて飽きました。

「ファーストガンダム」劇場版三部作の方が1本あたりの尺は
長いのですが、「Zガンダム」三部作の方が体感時間では
遥かに長く感じてしまいました。

長大な物語を短い尺に収めようとするあまりに、
緩急の「緩」の部分を過剰に削りすぎてしまったかと……。

また、大幅なシーンの省略のせいか、各キャラクターや勢力の
関係が把握しにくいため、ゲームの「スパロボ」シリーズなどを
通して「Zガンダム」に興味を持った人が入門編として見るには
不向きな内容
です。

名場面の再現を期待して見るファンも、名エピソードや名セリフの
多くが大胆にカット及び変更されているので不満
かと。

重要エピソードを省いたために整合性のとれていない
シーンがあるなど、作業も中途半端に感じました。

一番の注目点であるテレビ版と異なるラストも、
既に「ガンダム」の別作品でやってるようなオチなので
特に感動するようなことはありませんでした

戦争を題材にしたアニメの決着の付け方としては
テレビ版の方が説得力があるし、戦争を描くことに対する
責任感が感じられて良かったかと思うのですが。

Gacktが歌うエンディング曲も三部作の最後を飾るには
あっていなかったように思います。

富野監督は雑誌インタビューなどでラストを作り変えた理由を
語られており、その理由は納得いくものではあるのですが、
映画を見ただけではラストを作り変える必然性は
伝わってきませんでした

映画本編のみでラストの変更を納得させる程の演出を
期待していたものの非常に残念です。




ただ一点、故鈴置洋孝氏演じるブライト艦長のセリフで
締めくくられた点は感慨深かった……

私は鈴置洋孝氏が肺癌で亡くなられたと聞いた時は
かなりショックを受けました。

ブライト艦長や斉藤一(「るろうに剣心」)など
氏の演じるキャラクターが好きだっただけに……。

鈴置洋孝氏のご冥福をお祈りします。

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2006年8月29日 (火)

「報復」の先に待つもの 「ミュンヘン」

スティーブン・スピルバーグ監督の社会派映画、
「ミュンヘン」を見ました。

ミュンヘン スペシャル・エディション ミュンヘン スペシャル・エディション

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/08/18
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本作は1972年ミュンヘン五輪時にパレスチナ過激派が起こした
イスラエル選手団襲撃事件と、その報復としてイスラエルの
諜報機関が行った事件首謀者暗殺計画を題材にした作品です。

暗殺チームのリーダーを任された主人公アブナーの視点を通して
お互いの信じる正義と信念のために非戦闘員を巻き込んで続く
不毛な報復合戦
が描かれています。

暗殺リストに記載されたターゲットを始末していくと、
ある時点から逆にパレスチナ側の暗殺ターゲットに入り、
命を狙われる立場になっているという皮肉や
暗殺の手段を知ってしまっているが故に、
暗殺を恐れてベッドの上で眠れなくなる恐怖感など、
「報復に報復で返すこと」のむなしさが巧みに表現されており、
胸が苦しくなりました

また、イスラエルの暗殺チームとパレスチナ過激派のどちらも
本来は家庭を愛し、音楽を楽しむ血の通った人間であることを
伝える演出が事態の深刻さ、問題の根深さを浮き彫りにしています。

そして、ラストシーンでアブナーが言うセリフが、
“There’s no peace at the end of this, no mater what you believe.
You know this is true.”
「こんなことの先に平和はない それが真実だ」

その後、背景にさりげなく映るワールド・トレードセンター。

扱っている事件が過去のものではあるものの、
現在もなんら情勢が変わっておらず、
報復の応酬に先がないことがわかっていながら
現在も延々と同じことが繰り返されている。

今後、映画は何度同じ問題提起を繰り返していかなければ
ならないのでしょうか。

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2006年8月27日 (日)

娯楽映画の宝石箱 「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」

「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」
を観てきました。

Dead_mans_chest

ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ
といったハリウッド屈指の美男美女が繰り広げる
華やかなアクションと恋愛模様に魅せられっぱなし
で、
期待通りとても楽しめる娯楽映画でした。

前作も非常に豪華なキャストではありましたが、
オーランド・ブルームとキーラ・ナイトレイの成長により
さらに輝きが増し、より豪華な印象になっています。

前作では嫌味キャラだったジャック・ダヴェンポート演じる
ノリントン提督がワイルドキャラにイメチェンして出てきたりと
脇役陣の魅力も増しているのも良かった。

2時間半という長尺ですが、笑わせつつ決める時には
キッチリ決めるセンスの良いアクションシーンの連続で
飽きを感じさせません

海洋生物と一体化した不気味な敵集団や
帆船を襲う巨大イカ・クラーケンなど、
視覚効果でもかなり楽しませてくれます

初期のジョージ・ルーカス作品や宮崎駿作品のような
ワクワクドキドキする冒険映画の楽しさが詰まっています。

スターのオーラと見応えのある特撮技術で、
観客を映画ならではのファンタジーな世界に連れて行ってくれる
これぞハリウッドエンターテインメント!
という仕上がりに大満足でした。

ところで、私は本作鑑賞の前日に前作をDVDで
再見したのですが、これは大正解でした。
本作には前作を踏まえた小ネタがふんだんに盛り込まれており、
終始ニヤリとさせられることしきり

前作の記憶が鮮明な状態で見ると確実に面白さが増幅します!

ところで、本作は三部作として制作されることになった
シリーズ映画の第二作。

「バック・トゥ・ザ・フーチャー PARTⅡ」しかり、
「スターウォーズ 帝国の逆襲」しかり、この手のシリーズの
二作目はいつも続きが気になるところで終わるのがお約束。

というわけで、本作も
これで役者が揃った!
というところでスタッフロール。

絶対に続きが見たくなるずるい終わり方。

三作目の公開が待ち遠しくて仕方がありません。

 

なお、本作には前作と同様にスタッフロール後のおまけ映像が
ありますので、最後まで席を立たないことをオススメします。
クスッと笑えて癒されますよ。

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2006年8月20日 (日)

英雄の孤独 「力道山」

昭和を代表するプロレスラー、力道山の人生を描いた韓国映画
「力道山」を見ました。

力道山 デラックス・コレクターズ・エディション 力道山 デラックス・コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2006/08/04
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戦後の日本国民に勇気を与えた昭和の英雄、
力道山の人間として弱い部分に焦点を当てたドラマとなっており、
非常に見応えのある作品でした。

映画の力道山は現状を打破するために、過酷な状況を
耐え抜ける強靭な意志を持つ反面、自分がいかに多くの人に
支えられているかに気づけない鈍さを持ち合わせた
人間であるように私には見えました。

まれながらも、人間不信に陥っていく
の姿は非常に痛ましい……。

また、日本人の英雄になった後、朝鮮人という出自を隠す姿や、
朝鮮にいても朝鮮戦争で銃弾を防ぐ盾にされるだけだったと
述懐する所などから、日本人にも朝鮮人にもなれない
国を失った人間の悲しみも感じられます

自らを「世界人」と称し欧米文化に傾倒する姿に、
自分の国を作ろうとする野心を持った人間の強さと弱さ、
矛盾した要素を同時に併せ持つ人間の奥深さが現れています。

 

朝鮮人として生まれ、日本で英雄となった力道山の苦悩を
見事に表現したソル・ギョングの演技には圧倒されました

最初日本語のセリフはたどたどしいものの、
表情の演技で充分にカバーしているところが素晴らしいです。

力道山を支える三人の人物、力道山の妻を演じる中谷美紀と
後援会長役の藤竜也、マネージャー役の萩原聖人も好演。

俳優陣の存在感溢れる演技がドラマに深みを与えていました。

また、八百長問題やヤクザ関連の興行主などといった
プロレスのダークな面を直接的には描かないものの、
それとなく匂わせるバランス感覚の良さも本作に深みを与える
要素の一つになっていたと思います。

あと、余談ですが本作には武藤敬司や故橋本真也など
プロレス界の重鎮が多数出演しています。
特に故橋本真也の勇姿はプロレスファンなら見逃せないでしょう。

本物のプロレスラーが演じるアクションは迫力があって良いですね。

まあ、武藤のキレのある動きとかは、当時のプロレスにしては
洗練されすぎているようにも感じてしまうのですが……。

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2006年8月19日 (土)

テレビドラマとは別物 「スカイハイ 劇場版」

人気テレビドラマを映画化した「スカイハイ」を見ました。

スカイハイ 劇場版 スペシャル・エディション スカイハイ 劇場版 スペシャル・エディション

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2004/05/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

本作の監督は「スカイハイ」の原作者、高橋ツトム氏の
別漫画「ALIVE」を映画化した北村龍平

「VERSUS ヴァーサス」や「あずみ」など、
アクション映画でヒットを飛ばしている監督です。

テレビドラマ版はホラー色や人間ドラマ色の強い
エピソードで構成されていましたが、
劇場版では北村監督らしくアクションシーン
てんこ盛りの伝奇アクションムービー
になっていました。

菊池秀行や夢枕獏の書く小説のような、オカルトネタ全開で
けれん味の利いたストーリ
が展開していきます。

私は中学時代に「魔界都市<新宿>」シリーズなどの
伝奇アクション小説にどっぷりとはまっていたので、
劇場版の話はかなり楽しめました

黒コートをはためかせて戦う悪役大沢たかおが
末弥純氏のイラストから抜け出てきたみたいでナイス!
とか、思いつつ見ましたよ。
(私にとって黒コートで連想するのは「マトリックス」よりも、
末弥純氏の描く伝奇小説のカバーイラストなのです。)

正直言って心理描写の演出はイマイチですが、
ラブロマンスの要素などもそれなりにきれいな決着がつけられており、
娯楽作品としては充分にまとまった良い仕上がりです。

ただまあ、テレビドラマ版のイメージとはかけ離れているので
テレビドラマ版のファンの中には引いてしまう人もいるとは
思います
けどね。

逆にテレビドラマを見たことがないという人でも、
ゲームの「デビル メイ クライ」みたいなアクションとストーリーが
好きな人でしたら、この映画ツボにはまるかと。

ところで、刑事バイオレンスもののような雰囲気の序盤は
「スカイハイ」というよりも同じ原作者の別漫画「地雷震」を
見ているようでした。

刑事の谷原章介が情報屋の北村一輝をボコボコにするシーンとか。

いっそのこと、北村監督、谷原主演で「地雷震」
撮ったらどうかなあって思いましたよ。

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2006年8月17日 (木)

映像作品である意義は? 「ゲド戦記」

宮崎駿監督のご子息である宮崎吾郎氏の初監督作品
「ゲド戦記」を見てきました。

Gedosenki_1

某映画批評家がゴミ呼ばわりしていましたが、
そこまでひどい出来ではなかったとは思います。

吾郎氏が現在の社会に強い問題意識を持ち、
観客に伝えたい明確なメッセージがあって映画を
作っている点は好感
が持てました。

ただし、メッセージの伝え方には大いに問題があった
ように思います。

「ゲド戦記」では観客に伝えたいメッセージを全て
登場人物に直接喋らせてしまっている
のです。

登場人物の行動を通して、観客にテーマを考えさせ、
自然にメッセージに気づかせるようにすのではなく、
作り手の言いたいことを登場人物の口を借りてそのまま
伝えていることで、本作は非常に説教臭い印象の映画に
なってしまっています。

作り手の考え方をそのまま伝えてしまうことで
観客が自発的に映画のテーマについて考える機会が奪われており、
結果として深みのない作品になっていると言わざるをえません。

セリフに頼りすぎることによって、映像で観客の目を
楽しませることを失念してしまっているように思える
シーンが多く見受けられた
ことも残念
でした。

アクションシーンでは既存作品の影響は色濃く感じられるものの
それなりに高揚感のある手堅い演出が行われているのですが、
重要なセリフになると途端に絵が止まってしまうのは致命的

挿入歌「テルーの歌」が流れるシーンはその最たるもので、
楽曲が流れている間、ほぼ演出を放棄したかのように
静止画に近い風景映像を延々と流す見せ方は、
楽曲の良さを台無しにしているとしか思えません。

肝心な場面で視覚に訴えるという映像作品最大の武器を
効果的に使用していない本作に、私は
映像作品である意義を見出せませんでした。

他にも、主人公アレンの父殺しの罪に対する処理が行われないまま、
「アレンが人間として大きく成長しました。めでたしめでたし」で
締めくくられる釈然としないラストなど問題を感じる点は
多く見受けられます。

父以上に人間の負の面に正面から切り込んで描こうとする
吾郎氏の意欲は充分に感じられましたが、
氏にはまだ「ゲド戦記」という名作小説を扱うには
荷が重かった
かと思います。

この点は吾郎氏の責任というよりも、吾郎氏に短編映画での
修練の機会を与えず、話題作りのためにいきなり大作を任せた
鈴木敏夫プロデューサーの姿勢に問題がある
ように感じます。

新人監督の育成よりも話題性を重視する姿勢によって
「スタジオジブリ」ブランドの崩壊を招くことがないことを、
「スタジオジブリ」の一ファンとして願わずにはいられません。

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2006年8月15日 (火)

戦争を語りつぐ意義 「男たちの大和/YAMATO」

終戦記念日である本日、「男たちの大和/YAMATO」
見ました。

男たちの大和 / YAMATO 男たちの大和 / YAMATO

販売元:東映
発売日:2006/08/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

本作は戦艦大和に搭乗した15歳の少年兵の視点を通して
戦争の悲劇が語られる映画です。

年端も行かない少年たちがどのような思いで戦ったのかが
丁寧に描かれており、胸を打たれました。

お国のためにという理由はもちろんあるものの、
死を賭して戦いに赴く本当の理由は
故郷で待つ母や将来を約束した母のため。

愛するものを守りたい一身で無謀な戦いに挑み
散っていく兵士たちの姿に悔しさを感じました。

傾いた大和の甲板から滑り落ち海に放りだされる兵士や
原爆によって愛するものを奪われる者悔しさを見て、
このような戦争を繰り返してはいけないという思いが自然と
湧き上がってきました。

もちろん、「男たちの大和/YAMATO」も戦争のある一面しか
描けていない部分や偏った表現になっている部分はあると思います

しかし、それを承知した上で見ても、本作にこめられた
平和を願う気持ちに嘘偽りはない
と感じました。

折りしも今年は小泉首相の靖国参拝問題により、
例年以上に国民の太平洋戦争への関心が高まった年であり、
戦争について考える良い時期ではないでしょうか。

本作は戦争について考えるとても良い材料になると思います。

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2006年8月14日 (月)

巨費を投じたバカ映画 「プロミス<無極>」

真田広之、チャン・ドンゴン、セシリア・チャン、
ニコラス・ツェーという豪華な俳優陣と
環境破壊問題で注目を集めた話題作
「プロミス<無極>」を見ました。

PROMISE <無極> プレミアムBOX PROMISE <無極> プレミアムBOX

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/08/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

事前の情報からトンデモ系の映画であるとは聞き知って
いたのですが……、

んな、アホなっ!!!
これほどバカな映画とはっ!!!

て、ツッコミが終始絶えない程、無茶な展開の連続に驚きました。

牛の大群に追われて、アラレちゃん並みの速度で走るチャン・ドンゴン。

ハリボテ感丸出しな鉄球を振り回して、某一騎当千なアクションゲームの
プレイヤーキャラクターよろしく敵兵をなぎ倒しまくる真田広之。

美川憲一の紅白のステージ衣装みたいな鎧を着て
調子乗りまくった行動を連発するニコラス・ツェー。

などなど……、

最初から最後までひたすら思わず失笑してしまうシーンのつるべ打ち。

特に終盤のニコラス・ツェーが悪に走った経緯を語るシーンでは
その理由のしょーもなさと豪快な責任転嫁ぶりに
呆れるやら、爆笑するやら。

ある意味面白いし、飽きを感じさせないのですが
作り手がギャグでやってるのかマジでやってるのか
イマイチわからないので、痛々しさが先行しています。

名匠チェン・カイコー監督、いったいどうしてしまったのと
かなり不安になってしまいました……。

俳優陣は皆良い味を出しているのですが、
ストーリーやCG技術のしょぼさがいかんともしがたく
制作費とキャストに見合った仕上がりじゃないなあ。

まあ、及川ミッチーのキャラクターを思わせる
ニコラス・ツェーの暴走ぶりなどそれなりにツボな点も多く
酷評している割には、まあまあ楽しめたんですけどね。w

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2006年8月13日 (日)

まだまだ現役アクションスター、ハリソン・フォード 「ファイヤーウォール」

ハリソン・フォード主演作「ファイヤーウォール」
見ました。

ファイヤーウォール 特別版 ファイヤーウォール 特別版

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/08/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

本作のハリソン・フォードは銀行のセキュリティー部門の
トップという役柄。

ポール・ベタニー率いる強盗団に家族を人質にとられ、
自らセキュリティーを破らなければならなくなるという
サスペンス映画です。

セキュリティーのプロと知能犯の頭脳戦が主かと思いきや、
意外にもアクション中心の展開に。

ハリソン・フォードが老齢にも関わらず、
まだまだ若い者には負けないぞとばかりに大活躍。

トム・ハンクスよりワシの方が動けるんじゃい!
ポール・ベタニーとだって互角に戦えるんじゃい!

と、往年のアクションスターの貫禄を見せ付けてくれ、
子供時代に「インディ・ジョーンズ」に夢中になった
私としてはとても楽しめました。

もっとも、サスペンス映画としては展開に目新しさは無く、
ツッコミどころも多い作品ではあるのですが。

まあ、登場人物全員、頭がよさそうに見えて
実はけっこう間抜けな点があるのが可愛らしく
面白い部分にもなってはいます。

緻密な計画を立てた割には予想外の事態にオタオタする強盗団や、
玄関先で訪問者をろくに確認もせずに扉を開けてしまって強盗団に
あっさり侵入されるハリソンの嫁など、笑ってしまいました。

「ダ・ヴィンチ コード」でも良い味を出していた
ポール・ベタニーが本作でも冷徹な強盗団のリーダー役を
好演している点も楽しみ所
かと。

もっとも、後半はポール・ベタニーにもうちょっと活躍の場を
与えてあげてよと脚本家に言いたくはなりましたが……。

あと、ハリソンの飼ってる犬が可愛かったのもよかった
何気に犬で満足度+1。

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2006年8月12日 (土)

姿勢を正して見る映画 「ユナイテッド93」

本日8月12日から公開の映画「ユナイテッド93」
見てきました。

United93_5   

9・11時にハイジャックされた4機の中で唯一
テロの目的地に辿り着くことなく墜落した
ユナイテッド93便の内部の模様を
緻密な取材に基づいて再現した映画
です。

アメリカでは、公開前に「9・11を扱うには時期尚早」など
反発する意見が目立ち、一部の劇場で予告編の上映を
取りやめるなどの騒ぎが起こったそうです。

センセーショナリーな話題性が先行している観もある
本作ですが、実際には興味本位の商業主義と
政治的なメッセージ性は排除されており、
作り手の真摯な姿勢が伝わる作品
となっていました。

事件に直面した人達が自分に何ができるかを考えて起こす行動や、
愛する者へ最期のメッセージを伝える様子を、感傷的な演出ではなく、
ドキュメンタリータッチの冷静な視点で描くことで、
人間の尊厳、事件の起こった要因についてより深く考えさせられる
内容
となっていたように思いました。

事件を起こしたテロリストでさえも単純な悪、恐怖の対象としての
存在ではなく、苦悩を抱える人間として描く公正な視点も
本作に深みを与えています。

観客の感情に訴えるのではなく理性的に問題を提起し、
アメリカ国民の怒りを再び掻き立てるプロパガンダ映画や、
ただ事件の悲しみを再び思い出させるだけの映画にしなかった
作り手の姿勢が素晴らしいと感じました。

手持ちカメラによる臨場感のある映像や、緊迫したシーンの連続、
俳優の迫真の演技に圧倒され通しで非常に疲れましたが、
見てよかったと心から思える映画です。

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2006年7月30日 (日)

漫画原作映画の成功作がまた一つ。 「ハチミツとクローバー」

人気少女マンガ原作の青春映画、
「ハチミツとクローバー」(略称、ハチクロ)を
見てきました。

ハチミツとクローバー ~恋に落ちた瞬間~ ハチミツとクローバー ~恋に落ちた瞬間~

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/07/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

↑※ 公開直前スペシャルDVDです。

まず、言っておくと映画版「ハチクロ」は
登場人物の性格やストーリー展開に
かなりアレンジが加えられています

そのため、原作ファンの中には原作との違いに戸惑い、
拒否反応を示す人も少なからず存在すると思われます。

かくいう私も登場人物の性格の違い
(特に森田・真山・山田の3人)が気になって
最初は映画に集中できませんでした

ただ、片思いという感情の微笑ましさや切なさ、
残酷さといった「ハチクロ」の本質は
映画版でもしっかりと表現されており、
映画を見終わった後に抱いた感情は
原作の読後感と同質
のものでした。

演出や俳優陣の演技によって、登場人物の恋愛や芸術への
思いの深さが丁寧に表現されており、
中盤からは設定上の差異が気にならなくなりました

本作は原作の本質を上手く抜き出して再構成し、
映画に変換することに成功した作品
と言えます。

なお、俳優陣はみな好演していますが、
蒼井優の存在感は格別

本来、漫画だからこそ表現可能な透明感を持ったヒロインを
生身で表現しきった
点は映画に絶大な力を与えていました。

また、スピッツが歌う主題歌「魔法のコトバ」も、
青春時代の甘酸っぱさを思い起こさせる
ノスタルジックな雰囲気が上手く表現されており、
「ハチクロ」にとても合っていました

ただ、「魔法のコトバ」が名曲すぎて、
スガシカオが提供した「アオゾラペダル」の
存在感が薄れてしまったようにも……。

スガシカオは「デスノート」の時も
提供した曲が目立っていませんでしたが、
めげずに頑張ってほしいですね。

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2006年7月29日 (土)

とにかくスタイリッシュ! 「シン・シティ」

シン・シティ」を見ました。

シン・シティ スタンダード・エディション シン・シティ スタンダード・エディション

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2006/06/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

犯罪が横行する悪徳の街「シン・シティ」を舞台に、
「愛」をテーマとした3つのエピソードが語られる
映画です。

まず、モノクロの映像で悪徳の街の重苦しさを表現しつつ、
女性の唇やドレスなど、一部分を着色することで
画面に華やかさを与えるスタイリッシュな演出に
惹きつけられました

シナリオも良く練られており、全エピソードが
質の高いハードボイルドとして上手くまとまっていた点も
非常に満足しました。

豪華俳優陣の演技も非常に見ごたえがありました。

特に愚かなまでの男の純情を表現したブルース・ウィリスと
ミッキー・ロークがかっこいい

快楽殺人者を不気味に演じたイライジャ・ウッドも
日頃の好青年イメージをかなぐり捨てているところに
役者魂が感じられて良かったです。

ただ、3つのエピソードの中で、どれが一番面白かったか言うと、
私はクライブ・オーウェンのエピソード
を選びます。

主人公をヒロイックに描いた他のエピソードと違って、
あくまでも悪党同士の小競り合いの範囲内に
話がとどまっている点が好み
です。

クエンティン・タランティーノがゲスト演出した車中での
オーウェンとデル・トロの会話シーンの凄まじい緊迫感や、
殺人マシン・デヴォン青木の華麗な刀アクションなど
この場面だけでも見る価値ありと言えるほどの見所が
このエピソードに多い点も気に入っているというのも理由。

万人受けする映画ではないものの、作り手のセンスの良さと
「映画を変えてよう」という意気込みが感じれる映画なので、
暴力シーンが不快でない方なら見て損はしないと思います。

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2006年7月27日 (木)

「踊る大捜査線」の良さが感じられない作品 「容疑者 室井慎次」

「踊る大捜査線」のスピンオフ企画第2弾、
「容疑者 室井慎次」を見ました。

容疑者 室井慎次 容疑者 室井慎次

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2006/04/19
Amazon.co.jpで詳細を確認する

室井慎次は「踊る大捜査線」の中でも特に好きな
登場人物なので、期待していたのですが、
残念ながら私は本作を楽しむことができませんでした

本作が骨太な社会派サスペンスという新境地に挑戦した
意欲作であることは端々から感じられたのですが、
法廷闘争の緊張感や、組織間の対立が生む人間ドラマを、
作り手が上手く表現しきれていないという印象を受けました。

まず、シリアスさを表現するために「踊る大捜査線」特有の
テンポの良い演出やセンスの良い笑いを控えめにした割に、
警察幹部の会議が暗闇の中で行われる演出や、
八嶋智人演じる悪徳弁護士の誇張されたキャラクターなど、
作品のトーンを決定付ける肝心な部分で
従来の劇場版を踏襲した漫画的な
見せ方をした点が失敗
であったように思います。

誇張した演出はエンターテインメント色の強い
従来の作風であれば活きるものの、重厚な人間ドラマを
前面に押し出そうとした本作ではむしろ、
逆効果であったと言えるでしょう。

特に冒頭の刑事が集団で容疑者を取り囲む取調べシーンや、
建築物の内装が一様に奇妙なデザインである点などは
本作が作り物の世界であることを殊更に
強調しすぎているように感じました。

また、本作は登場人物の会話によって物語が進む構造で
あるにもかかわらず、会話シーンの見せ方が、
ただ役者の顔を映し続けるだけの退屈な演出になっています。

そのため、室井が大学時代の悲恋を語るシーンなどを
あまり活かしきていません。

悪徳弁護士VS.正義派弁護士という図式でありながら、
最後の逆転劇が悪徳弁護士がとってつけたような
失言をして自滅するという展開
であることも
納得がいきませんでした。

庶民派弁護士自身の努力と機転によってもたらされる
勝利ではないため、これまでのストレスを一気に発散させ
爽快さを感じさせるクライマックスとして成立していません。

脚本及び監督の君塚良一はスリルや笑いを散りばめた
エンターテインメント性で見る者を楽しませつつ、
最後には「組織論」や「若年層の犯罪」という深いテーマに
導くことが上手な作家だと思っているのですが、
本作ではテーマが前面に出すぎており、
精彩を欠いた仕上がりになっていると感じます。

柳葉敏郎や筧利夫、柄本明など俳優陣の演技は
素晴らしいだけに非常に残念でした。

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2006年7月22日 (土)

爽やかな佳作「フライ,ダディ,フライ」

「フライ,ダディ,フライ」は堤真一演じる
中年サラリーマンの鈴木さんが
娘を殴った政治家のバカ息子に復讐するため、
岡田准一演じる高校生スンシンにケンカを
教えてもらうという映画です。

フライ,ダディ,フライ フライ,ダディ,フライ

販売元:東映
発売日:2005/12/09
Amazon.co.jpで詳細を確認する

復讐とは言っても、「人間・失格」の赤井英和や
「マイ・ボディガード」のデンゼル・ワシントンの
ような過激さとは無縁で血なまぐささは一切ありません。

バカ息子との対決は正々堂々とした決闘として
表現されています。

決闘に至るまでの鈴木さんの
成長がスポーツ映画の文法に則って描かれているので、
とても爽やかな印象の映画となっています。

格闘技の練習よりも走りこみによる基礎体力作りに
時間を割いて鈴木さんの特訓を表現した点が
爽やかさを上手く際立たせる演出として上手い。

家族の愛と自分自身の誇りを取り戻すために
ひたすら走り続ける鈴木さんの姿に共感を覚えました

また、孤高さと気高さを感じさせる岡田准一の
好演もこの映画を面白くしています。

鈴木さんとスンシンの友情が深まっていく過程を
わずかな表情の変化等で魅せる堤真一と
岡田准一の演技力は流石
ですね。

全体としては上手くまとまった好感の持てる映画
仕上がっていたと思います。

ただ、導入部のモノクロシーンが長すぎる点は
いただけません

鈴木さんの冴えない心象風景をモノクロで
表現しようという意図が見えるものの、
本編と異なる重苦しくシリアスなトーンの
場面が長々と続くのはどうかと。

モノクロという手法に頼らなくても、
鈴木さんの心情を表現することは可能なはずだし、
画面が暗くて見にくいなど、メリットよりも
デメリットの方が目立っている
ように感じました。

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2006年7月13日 (木)

第1作も映画化決定!「天使と悪魔」

「ダ・ヴィンチ・コード」の前作にあたる小説、
「天使と悪魔」を読み終えました。

天使と悪魔 (上) 天使と悪魔 (上)

著者:ダン・ブラウン
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「ダ・ヴィンチ・コード」よりも冒険小説色が強く、
私としてはこちらの方が面白かった
です。

コンクラーベ(教皇選挙)の裏で進行する恐るべき陰謀に
宗教学者のロバート・ラングドンが立ち向かうというストーリー。

現代に蘇った秘密結社や核以上の破壊力を有する
脅威の新発明「反物質」といった小道具の
ハッタリが効いたストーリー展開に引き込まれました。

宗教と科学の根深い対立というテーマや、
黒幕が犯罪を犯す動機が「ダ・ヴィンチ・コード」より
理解しやすい点も面白く感じた要因かと。

ところで、本作のロバート・ラングドンは
ジェームス・ボンドやジャック・バウアーも
かくやという肉体派の大活躍
を繰り広げます。

それは死ぬでしょ!な局面をご都合主義と言ってもいい
強運で切り抜けていくあたりがハリウッド映画的。

「天使と悪魔」も映画化が決定しましたが、
「ダ・ヴィンチ・コード」よりは、原作読者が納得できる
映画に仕上げやすいように思えました。

アクション連発の「天使と悪魔」をトム・ハンクスは
続投するのか、ヴィットリアやカルロといった魅力的な
登場人物を誰が演じるのか興味は尽きないですね。

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2006年7月10日 (月)

数学嫌いにもおすすめ! 「博士の愛した数式」

「博士の愛した数式」を見ました。

博士の愛した数式 博士の愛した数式

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/07/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

80分しか記憶を維持できない数学博士と家政婦、
そして家政婦の息子(愛称、√)の
心温まる交流を描いた映画です。

難病を扱ってはいるものの、
泣きを誘うような演出を一切排除し、
ただ、淡々と博士と家政婦親子の穏やかな時間を
追っていく構成に好感
が持てました。

博士と√が阪神ファンという設定も、
関西人の私としては非常に共感できました。w

無機質で冷たいイメージの数学が詩的な表現で
解説されるのも本作の見所
となっています。

かつて優れた数学者の多くが哲学者でもあったように
本来、数学とは心を追求する学問だったのかもしれません。

友愛数、虚数、√……。

堅苦しそうな見慣れない言葉や記号に
映画を見るにつれてぬくもりが感じられてきた
のは
不思議な体験でした。

私は数学が苦手でしたが、寺尾聰演じる博士や
吉岡秀隆演じる数学教師に成長した√のような先生に
出会えていたなら、数学を好きに慣れたかもしれないと
思いました。

また、浅丘ルリ子演じる博士の義姉の存在が映画を
単なる爽やかな良い話にしていないのも良かったかと。

深津絵里演じる家政婦が博士に純粋な尊敬の感情を
抱いているのに対して、義姉が博士に抱く感情には
屈折した情念が見え隠れする点が
物語に深みを与えていたように思います。

義姉と博士のエピソードはサラっと触れている程度ですが、
義姉の視点から描いたらこの映画はどのような映画に
なっただろう
としばし考えました。

野球観戦のシーンなど、80分しか記憶が持たないという
設定に矛盾を感じる場面が多い点は気になりましたが、
監督の演出や俳優陣の演技がとても誠実なので
全体的には上質な作品にまとまっています。

本作は数学に苦手意識を持っている方も
一見の価値があると思います。

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2006年7月 9日 (日)

メッセージは大人向け 「カーズ」

ピクサー社のCGアニメ最新作「カーズ」を見ました。

これまでのピクサー作品と同様、本作もまた、
子供から大人まで幅広い層が楽しめる高い娯楽性と、
大人にこそ強く響くメッセージ性を兼ね備えた
良作となっています。

特に本作のメッセージは現代日本を生きる大人にとって、
とても深く心に突き刺さる
ものでした。

傲慢な天才レースカー、ライトニング・マックイーンが
ふとしたきっかけで訪れた片田舎の町で
人情味溢れる住人たち(車だけどw)とふれ合い、
人間(車だけどw)として大切なことを
学ぶというストーリー。

まあ、ありふれた筋書きではあるのですが、
各キャラクターの感情の変化を丁寧に表現する
細やかな演出
によって、メッセージの深さが
伝わってきました。

最初は自分の能力が優れているからレースに
勝っていると思っていた心の狭い主人公が
仲間や偉大なる先達への信頼・敬意に目覚め、
逆に往年の名レースカー、ドックハドソンの
閉じた心を救済する流れも胸を打たれます。

また、マックイーンの初めての親友となる
メーターがとっても魅力的

メーターって、ひょうきんで誰とでも仲良くなれる性格や
既成概念にとらわれない自由な生き方は、
どこか「男はつらいよ」の寅さんにも
通じるものがあって日本人が親しみやすいのかも。

美麗なCGによって表現された壮大な風景や
レースシーンのスピード感、
テンポの良いキャラクター同士の掛け合いも
非常によく表現されていて、
映画としての色気もしっかりと感じさせる
職人技にも感服
しました。

人生はレースじゃないし、勝つことだけが全てじゃない。
汚い手を使って得た勝利に価値はないし、
栄誉を手にしても心が貧しければ、人に愛されない。

これって当然のことなんだけど、
「勝ち組」「負け組み」騒いでいる
現代の日本では忘れられがちなことなんですよね。

金儲けが悪いことじゃないとは私も思いますけど、
金儲けよりも大切なことはいくらでもある。

人が仕事で真の成功を得るには、
真に幸せな人生をおくるには、
何が大切かを説教臭くなく伝えてくれる
映画って本当に素晴らしいと思います。

↓「カーズ」は音楽も最高でした。名曲揃いです。

ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック

アーティスト:サントラ,シェリル・クロウ,チャック・ベリー,ラスカル・フラッツ,ブラッド・ペイズリー,ジェイムス・テイラー,ザ・コーズ
販売元:エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
発売日:2006/06/28
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2006年7月 2日 (日)

時効捜査の再開を熱烈に希望してしまうドラマと言って過言ではないのだ!「時効警察VOL.3~VOL.5」

「時効警察」DVD、VOL.3~VOL.5を一気に見ました。

時効警察 DVD-BOX 時効警察 DVD-BOX

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/06/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

後半エピソードも様々な小ネタや個性派俳優の怪演で
かなり笑わせてもらいました。

5話のモデルわかりやすすぎな人気歌手や、
6話のパンク&妊婦な三日月くん、
7話のタイムマシン&人生相談の小ネタ、
8話のオダギリジョーが二役で演じる変質者、
9話の「鬼武者」かよ!な、みのむし男など、
おかしすぎるネタが多すぎで「多め食堂」。

また、このドラマは絶妙な笑いのセンスの良さが
一番の魅力ではあるのですが、
罪を償うことなく時効を迎える犯罪者の
心理などが深く描かれている点も隠れた魅力
と思います。

唯一、時効前の事件を扱った異色の6話は
特に人間ドラマの側面が掘り下げられた回で
強く印象に残りました。

いつもは勘違いキャラクターの豊原功補演じる十文字刑事が、
森口瑤子演じる時効間際の殺人犯に恋をしてしまうという
内容のこの回は、主役コンビがほとんど脇役扱いの
番外編的なエピソードですが、
総じて演出・脚本・演技の質が高い「時効警察」の
中でも特に完成度が凄まじく高い回
であったと思います。

現在と過去の犯行シーンがクロスする電車のシーンや
豊原とオダギリの遊園地での会話シーン、
最後の豊原と森口のデュエットシーンなど
登場人物の心の動きが緻密かつダイナミックに
表現されていて感動しました。

切なさを感じさせつつ、前向きなハッピーエンドな
点も気に入っています。

どのエピソードもはずれはなしの「時効警察」ですが、
特に6話はドラマ史に残る傑作といっても
過言ではないのだ。
なーんちゃって。w

さて、霧山の資金が尽きて一旦、時効事件の捜査は
終了となりましたが、三日月くんも自分の交通費は
自分でだすと言っていることだし、
早く趣味の捜査を再開してほしいものです。

ドラマもしくは映画で再び総武署の面々に
会える日が来ることを期待しています。

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2006年6月29日 (木)

ゆる~い笑いがクセになる「時効警察VOL.1・VOL.2」

テレビ朝日の深夜枠で好評を博したオダギリジョー主演の
ミステリードラマ「時効警察」がDVDになりました。

時効警察 DVD-BOX 時効警察 DVD-BOX

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/06/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

気になってはいたものの本放送を見逃していた
私はとりあえず1・2巻を借りて見てみました。

いや~、このドラマ、面白い。

推理、そっちのけで展開されるゆる~い笑いが
ツボにはまりすっかり虜に
なってしまいました。

深夜枠ながら視聴率が10%を超えたのも納得です。

シュール系のギャグは作り手のセンスの良さが問われる
「笑い」ですが、本作はとぼけた味を醸し出す独特の
セリフ回しや演出の間が絶妙です。

オダギリジョーと麻生久美子の主役コンビをはじめ、
レギュラー陣が全てユニークで愛すべき人達なのも
かなり良いですね。

特に麻生さんが演じる三日月しずかは
乙女心が暴走してあらぬ方向へと
突っ走ってしまうところがキュート。

また、緒川たまきが演じる女の醸し出す不条理感が
なんとも言えない恐怖を感じさせる3話など、
ほんの少しストーリーに毒がある点も上手いですね。

今週末は3~5巻を一気に借りてしまおうか、
それとも、いっそのことDVD-BOX買ってしまおうか
ちょっと悩んでしまっています。w

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2006年6月25日 (日)

脱獄決行!!「プリズン・ブレイクVOL.6・VOL7」

「プリズン・ブレイクVOL.6・VOL7」を見ました。

プリズン・ブレイク コレクターズ BOX1 プリズン・ブレイク コレクターズ BOX1

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/06/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

発売直後に見たかったのですが、
先週はもう既に全て借りられており、
1週間遅れの鑑賞となりました。

さて、ストーリーの方はと言うと、
いよいよ死刑執行と脱獄決行が迫り、
先がまったく読めない展開
に。

今回、特に良かったエピソードは
脱獄に参加する人数が増えすぎて、
計画成功のためには誰か一人が
抜けなければならない状況になるくだり。

クセ者揃いの囚人たちの魅力が光っています。

脱獄メンバー間での腹の探りあいなどの
心理サスペンスで緊張感を高める一方、
囚人それぞれの人間性に焦点を当てた
人間ドラマを描くシナリオも上手い

特にアブルッチのエピソードは
裏社会に身を置いてきた者の苦悩が
痛いほどに感じられました。

また、経歴も性格も異なるチームながら、
「恋人や家族・愛する者のため」という
脱獄の目的はほぼ全員に共通している点も
作品に深みを与えています。

さて、例によって今回もいい所で
「つづく」となってしまうのですが、
VOL.8以降のレンタル開始は12月

 

2週間空くだけでも辛かったのに、
今度は半年待ちですか!!

20世紀フォックスは酷なことをする……。

そんなことをすると
「LOST」や「24 シーズンⅤ」に浮気しちゃうよ

LOST シーズン1 DVD Complete Box LOST シーズン1 DVD Complete Box

販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
発売日:2006/08/02
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24 -TWENTY FOUR- シーズン5 DVDコレクターズ・ボックス 24 -TWENTY FOUR- シーズン5 DVDコレクターズ・ボックス

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/11/24
Amazon.co.jpで詳細を確認する

って、「24 シーズンⅤ」は20世紀フォックスの
狙い通りなのか……。

 

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2006年6月21日 (水)

2005年度最高傑作「ALWAYS 三丁目の夕日」

昨年の日本アカデミー賞を総なめにした
「ALWAYS 三丁目の夕日」を見ました。

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版 ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版

販売元:バップ
発売日:2006/06/09
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正直言って、鑑賞前は昭和30年代を再現した
精巧なCGを一番の売りの映画だと思っていました。

感動作とは言っても、古典的でベタな人情話が
展開するだけで、涙腺を刺激することはないだろうと
思っていたのですが・・・・・・、

鑑賞後、それは愚かな思い込みであたっことに
気づかされました。

この映画、確かに展開はベタではあるのですが、
演出と俳優陣の演技が非常に高いレベルにあり
しっかりと見る者を感動させるものに仕上がっています

貧乏作家の茶川と淳之介少年、居酒屋のヒロミの交流や、
鈴木オートと青森から集団就職してきた六子の交流が
誠実な演出で丁寧に描かれていくことで、
ベタの気恥ずかしさがなくなり、
純粋な感情の暖かさを感じ取れました。

昭和30年代の様子の再現にCGが貢献をしているのは
事実ですが、CGのみにに頼ることなくシナリオ面でも
しっかりと時代性を感じさせるささいなエピソードを
盛り込んでいる点も見事
でした。

例えば、タクマ先生が酔いつぶれて戦争で失った
家族の夢を見るエピソード。

このエピソード一つで、戦争が尾を引く時代の切なさと
狸に化かされるという考え方が残る時代の暖かさが表現され、
昭和30年代という時代の立ち位置が明確になっていました。

笑いを誘う場面と感動を呼ぶ場面のメリハリが絶妙で、
上映時間の間一切飽きを感じさせない点も素晴らしい。

最高のCGで昭和を再現した美術、人々の交流の暖かさを
見事に表現したシナリオと演出、俳優陣の名演、
全てが高いレベルに達した本作は
まぎれもない2005年度の最高傑作だと思います。

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2006年6月18日 (日)

原作ファンも結末は予測不可能!「デスノート前編」

映画「デスノート前編」を見てきました。

ストーリーや設定の変更が
原作の良さを壊していないか?

という不安を原作ファンである私は感じていたのですが、
その心配は杞憂でした。

映画向きにキャラクター設定やストーリー展開を
アレンジしているものの、原作の持つテーマ性や
キャラクターの魅力は損なわなれていません

原作1~3巻の流れにそって話が進んでいきつつ、
映画オリジナルのヒロインの存在と、
とあるキャラクターの原作とは異なる行動によって
原作既読の観客にも「予測不可能」な
クライマックスへと導かれる展開は見事
の一言。

しかも、このクライマックスに至る理由が
原作の「デスノート」使用ルールに
則ったものであることも上手い。

原作ファンも原作未読のファンも楽しめる
極上のエンターテインメントとして仕上がっています。

原作ファンも予測がつかない後編、
非常に楽しみです。

 

 

 

ただ、スガシカオの挿入歌使用タイミングは不満。

効果的に流せる場面が他にもあったと思いますし、
曲を切るタイミングもブツ切り同然。

曲が流れることによる演出効果をもっと考えてほしかった。

↓原作はこちら

Death note (11) Death note (11)

著者:大場 つぐみ,小畑 健
販売元:集英社
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2006年6月12日 (月)

ノワールの異色作「ベルベット・レイン」

香港の新旧人気俳優競演の「ベルベット・レイン」
見ました。

ベルベット・レイン ベルベット・レイン

販売元:日活
発売日:2006/02/10
Amazon.co.jpで詳細を確認する

※ 本文中に「ベルベット・レイン」の結末に
   間接的に触れる記述があります。
   未見の人はご注意ください。

キャストとパッケージ裏のストーリー紹介から、
「インファナル・アフィア」の二匹目のどじょう的作品と思いつつ、
スタイリッシュな雰囲気に惹かれてレンタル

で、香港ノワールにアメリカンニューシネマや
1990年代ネオヤクザ路線のテイストも加わった
スタイリッシュなのか泥臭いのかよくわからない
妙な味の作品になっていました。

正直言って、ウォン・カーゥアイ的なアートっぽさを
これみよがしにアピールした演出と、
アメリカンニューシネマの安直な模倣のような
序盤から中盤のだらだらした展開が
かなり鼻につき面白いとは感じませんでした。

ただ、結末のまとめ方は見事。

まさかそう来るとは!!
と、エンディングで唸ったのは久しぶり

私の知る限りマフィア映画であの仕掛けを使ったのは
本作が初だと思います。

小説で例えると、馳星周を読んでいたはずが、
作者が実は貫井徳郎だったみたいな。

「インファナル・アフィア」三部作も
ミステリー色の強い展開ではありましたが、
本作はそれ以上。

結末で評価が一気に上がった珍しい映画でした。

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2006年6月 6日 (火)

ますます目が離せない!「プリズン・ブレイクVOL.4・VOL5」

「プリズン・ブレイク」、VOL.4・VOL5
見ました。

プリズン・ブレイク コレクターズ BOX1 プリズン・ブレイク コレクターズ BOX1

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/06/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

前回が非常に良い所で終わっていたので
本当に待ち遠しかったvol.4・Vol.5。

今回もハラハラドキドキな展開の連続でした。

塀の中では完璧なはずの脱獄計画を妨げる
様々なトラブルが頻発し、
塀の外では黒幕たちが事件の謎を追う者たちに
卑怯な工作を次から次に仕掛ける……。

約3時間、テレビ画面に目が釘付け状態でした。w

 

また、マイケルの正義感溢れる人間性が全面に
出たエピソードが多いのも良かった
ですね。

今回、マイケルは兄を助けるという目的のために、
罪のない他者を犠牲にする選択を迫られ苦悩したり、
女医を救うためとはいえ、
脱獄計画が露見しかねない嘘をついたりします。

頭は良いけれども、決して冷酷ではない
人間味のあるヒーローである点も
マイケルの魅力になっています

 

さて、黒幕の正体が明らかになり、
さらにはCIAも暗躍とストーリーは
さらなる盛り上がりを見せていくのですが、
Vol.5も続きの気になる所で終わってしまうんです。

VOL.6・Vol.7のレンタル開始は6月16日

私はしばらくの間「プリズン・ブレイク」中毒から
抜けられそうにありません。w

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2006年6月 4日 (日)

新感覚の人間賛歌「嫌われ松子の一生」

とことん男運が悪く坂道を猛スピードで
転がり落ちていく女性の一生を描いた映画、
「嫌われ松子の一生」を見てきました。

中島哲也監督の前作「下妻物語」はこれまでの
日本映画界に強烈な一撃をくらわせた傑作でしたが、
本作、「嫌われ松子の一生」も
日本映画界にさらに強烈な衝撃を与える大傑作でした。

まず、ミュージカル風の演出を用いることで、
暗く重苦しい映画になることを回避し、
松子の人生を肯定的に捉えた
後味の良いエンターテインメント作品
昇華している点が斬新です。

とことんデフォルメされた演出の積み重ねによって
松子の「主体性のなさ」や、「浅はかさ」といった欠点、
そして、欠点と表裏一体の他者に尽くす「献身的な性格」、
度重なる不幸にめげない「前向きさ」といった
人間らしい魅力が現実味を持って表現している点も
素晴らしいです。

松子を演じた中谷美紀の演技も非常に素晴らしく
成人しても夢見る少女的な性質が抜けきらないものの、
時には打算的な部分も見せる松子の多面性を
見事に表現しきっていました。

また、本作はブロードウェイミュージカルのように
華やかなシーンが展開されたかと思えば、
筑後川や荒川で展開されるシーンでは
日本映画の伝統を踏襲した情緒溢れる
ドラマが展開されるのですが、
これらの異質なシーン同士が拒絶反応を起こすことなく、
一本の映画の枠内に違和感なく
収めていることにも感嘆しました。

甥である笙や、親友の沢村めぐみなど、
松子に関わる人物の人生も
2時間10分という限られた時間の中で
深く描いている点にも好感が持てました。

登場人物それぞれの人生を軽く扱わない。

松子の転落人生を哀れむのでもなく、
茶化すのでもなく、
ただ、肯定する。

「嫌われ松子の一生」の最大の良さは
人それぞれの生き方を否定せず、
ひたむきに生きた人を讃える
暖かさに溢れている点なのだと思います。

↓「嫌われ松子の一生」関連商品

嫌われ松子の一生 (上) 嫌われ松子の一生 (上)

著者:山田 宗樹
販売元:幻冬舎
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『嫌われ松子の一生』オフィシャル・ブック 『嫌われ松子の一生』オフィシャル・ブック

販売元:キネマ旬報社
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LOVE IS BUBBLE LOVE IS BUBBLE

アーティスト:BONNIE PINK
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
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2006年5月30日 (火)

今村昌平監督ご逝去

5月30日、「楢山節考」や「うなぎ」などで知られる
今村昌平監督が逝去されました。

私は上記の二作品と「カンゾー先生」を
鑑賞したのみですが、
人間の欲望を冷静に描きつつ、
語り口からは登場人物への
暖かさもしっかりと感じられることに
感銘を受けました。

監督の作品から、
人間を過度に善良にも醜くも描かず、
ただありのままの人間を撮ろうとする
意志を感じました。

人間の内面を撮ることができる
監督だったのだと思います。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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2006年5月29日 (月)

最恐子役、ダコタ・ファニングに脱帽「ハイド・アンド・シーク暗闇のかくれんぼ」

ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/01/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ロバート・デニーロとダコタ・ファニングという
キャスティングに惹かれて見た映画です。

ラスト15分でのドンデン返しを売りにしていますが、
サイコサスペンスとしては割とベタな状況設定と、
あまりにも露骨なミスリードの連発により、
前半30分でクライマックスの展開をほぼ正確に
予測することができてしまいました。

暗く不気味な雰囲気を醸し出す演出自体は
良いのですが、ひねりが足りていません。

「結末を明かさないでください」系の宣伝は
綾辻行人氏などのミステリーが好きな人には
むしろネタバレなのでやめてほしいですね。

なので、ストーリー自体には魅力を感じませんでした。

ただ、ロバート・デニーロとダコタ・ファニングの
演技は素晴らしかったので、
元々俳優目当てで見た私としては充分に満足
です。

ダコタ・ファニングはこれまでの出演作のような
溌剌とした性格の少女役も良いのですが、
色白の風貌に天性の演技力が相まって、
本作の幽霊に憑かれたかのように陰気な少女役も
非常にはまっていました。

映画自体は物足りない部分が多いのですが、
名優二人の演技を楽しむだけでも
レンタルで見る価値はある
と思います。

なお、DVDには劇場公開版エンディングと異なる
アナザーエンディングも収録されていましたが、
私はアナザーエンディングの方が
綾辻行人の「囁き」シリーズ的な余韻が残る
終わり方になっていて個人的には好み
でした。

↓「ハイド・アンド・シーク」の雰囲気が好きな人にオススメです。

緋色の囁き 緋色の囁き

著者:綾辻 行人
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

暗闇の囁き 暗闇の囁き

著者:綾辻 行人
販売元:講談社
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2006年5月28日 (日)

サスペンス映画として傑作「ダ・ヴィンチ コード」

2006年度最大の話題作、
「ダ・ヴィンチ コード」を見てきました。

私は原作を読まずに映画を見たのですが、
ストーリーがわかりにくいと感じることなく
楽しむことができました。

原作のあらすじや映画の宣伝からは
「宗教学者である主人公が西洋史に秘められた謎を
ダ・ヴィンチの絵画に隠されたたメッセージなどを
元にして解明していく」という
筋書きが強調されていましたが、
実際に映画を見ると、作り手たちは
「殺人の容疑を着せられた主人公が警察や真犯人の
追跡をかわしつつ、真相を解明していく」という部分を
むしろ重視して映画を構成
したように思えました。

様々な窮地をどのように打破するのか?
真の黒幕は誰なのか?

といった緊張感溢れるサスペンスシーンを畳み掛けることで、
西洋史に興味のない観客にも映画ならではの
「動」の面白さを感じさせる
仕上がりとなっています。

確かに原作本来の魅力と思われる
暗号の謎を解明する過程や西洋史のうんちくに
詳しくなれるといった面白さが
映画では薄れている
かも知れません。

「静」の場面となる暗号の解読や
うんちくを語る場面を今以上に長くすれば
映画として退屈になることは予想できるため、
この部分の省略は適切
であったとは思いますが。

また、被害者自身が見立て殺人と
間違われそうな程に大掛かりな
ダイイング・メッセージを残す点や
クリプテックスの暗号が単純な連想で
解けてしまう解答である点は、
ミステリーとして物足りなく残念に感じました。

日本人にとっては、イエスの秘密や真犯人の動機が
殺人事件の原因になるほど重要とは思えるものではなく
共感しにくいことも評価が分かれる
点と思います。

カンヌでの賛否両論や宗教団体による批判など、
様々な点で話題の作品ですが、
豪華キャストの演技は流石と言える巧みさであり、
名匠ロン・ハワードの演出も冴えています。
娯楽作品としては間違いなく一級品の完成度なので、
一見の価値は充分にありますよ。

↓次は原作小説を読んでみようと思っています。

ダ・ヴィンチ・コード(上) ダ・ヴィンチ・コード(上)

著者:ダン・ブラウン
販売元:角川書店
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2006年5月26日 (金)

実現可能!? 光学迷彩!

「攻殻機動隊」

「ドラえもん」

「ハリーポッター」・・・・・・

着用者の姿を消すことのできるアイテムが
登場するSFやファンタジー作品は多々ありますが、
どうやらこのアイテム、実現可能らしいです。

読売新聞によると、
英米の科学者によって米科学誌サイエンス電子版に
「物体を見えなくする素材の開発は可能」とする
論文が発表されたとのこと。

この理論が実用化されれば「攻殻機動隊」の光学迷彩も
「ドラえもん」や「ハリーポッター」の透明マントも
夢ではなくなります。

ただ、日常生活で人間や物を見えなくする
必要性をあまり感じないので、
この技術、実際に実用化されても
軍事活動以外の有効活用が難しそうに思えます。

フィクションに登場する分には面白いアイテムですが、
軍事目的なら実用化はやめてほしいですね。

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2006年5月23日 (火)

激ヤセの秘密は!? 「キング・コング」DVD発売間近

もうすぐ発売の「キング・コング」のDVD。

劇場公開時に見逃してしまったため、
5月25日の発売日が楽しみです。

ところで、本作は映画の内容だけでなく
ピーター・ジャクソン監督の
激ヤセ具合も話題になりましたが、
「プレミアム・ボックス」版に収録される映像特典で
その辺の事情が語られるのかどうかが
気になったりもします。

「ロード・オブ・ザ・リング」から、
「キング・コング」までの間に
35kg痩せた監督。

いったい、監督に何が起こったのか……。

見てみたいような、見てみたくないような。w

 

キング・コング プレミアム・エディション DVD キング・コング プレミアム・エディション

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2006/05/25
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2006年5月20日 (土)

ブタバコの錬金術師 「プリズン・ブレイク vol.2・vol.3」

プリズン・ブレイク コレクターズ BOX1 プリズン・ブレイク コレクターズ BOX1

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/06/16
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冤罪で死刑執行間近の兄を助けるため、
エリート建築士の地位もあっさり捨てる主人公マイケルの
脱獄劇を描く話題のドラマ「プリズン・ブレイク」

今日はvol.2、vol.3を見ました。

vol.2からマイケルの頭のよさが本格的に描かれ、
より目の離せない展開になってきました。

化学の知識を独学で見につけ、
金属を溶かす薬品までも自作してしまうあたり、
「ブタバコの錬金術師」といったところでしょうか。w

マイケルの緻密な脱獄計画の妨げとなる事件が
次から次に発生するハラハラし通しのストーリー、
完全にハマってしまいました。

しかも、vol.3はこれ以上ないって言うほど
続きが気になるところで終わってしまいます。

 

vol.4、本当に待ち遠しいです。

 

 

 

早く、6月16日になれ~。

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2006年5月19日 (金)

たまには吹き替え

海外映画は「字幕で見る」or「吹き替えで見る」という
二通りの選択肢が基本的には存在するのですが、
一般的には「字幕で見る派」が優勢で、
「吹き替え」はテレビで放映してる時くらいしか
見ないよ、という人が多いかと思います。

かくいう私も映画本来の雰囲気と
役者本来の演技を楽しみたいことから、
初見の際は必ず字幕版を鑑賞するようにしています。

レンタルで映画を借りる時もメディアがビデオしかなかった頃は
お目当ての作品の字幕版が全て貸し出し中で、
日本語吹き替え版しか残っていない状況だったら、
その作品がどんなに見たいと思っていた作品でも
その日は諦めて、字幕版が空くまで待ったものです。

ところが、現在はメディアの主流がDVDになり
字幕と吹き替えの両方が収録されるようになったことから、
気に入った映画を再見する際は
「吹き替え版で見てみるかな」
心に余裕が生まれるようになってきました。w

で、吹き替え版で見てみると、
字幕版とは異なる良さがあることに気づかされました。

まず、字幕を追う必要がなくなることで画面の隅々を
観察する余裕が生まれ、舞台背景や衣装の細部の
美しさといった新たな魅力を発見する機会が増えます。

そして、声優が演技の上手な方の場合、
俳優自身の肉声で聞くのとは異なる魅力が
感じられることがあります。

一例として、ニコラス・ケイジ氏の声を
担当することの多い大塚明夫氏
大ヒットゲーム「メタルギア ソリッド」シリーズの
スネーク役や、アニメ「ブラック・ジャック」の
ブラック・ジャック役で有名なベテラン声優です。
氏の魅力である渋く深みのある声でニコラスの
男前度がニないし三割り増し
されます。w

DVDの魅力は高画質な点だけでなく、
字幕、吹き替え両方を楽しめる
一粒で二度おいしい所
にもあるのですね。

「ニコラス・ケイジ」出演作品↓

ザ・ロック 特別版  ナショナル・トレジャー 特別版 フェイス/オフ 特別版 60セカンズ ディレクターズ・カット版 アダプテーション【廉価版2500円】

「大塚明夫」出演作品↓

ブラック・ジャック 劇場版 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 Limited Edition イノセンス スタンダード版 機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY vol.1 ファイナルファンタジーXII 特典 FFXII/iTunes Custom Card付き

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2006年5月17日 (水)

プリズン・ブレイク vol.1

プリズン・ブレイク vol.1 プリズン・ブレイク vol.1

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/05/11
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「24」に匹敵するサスペンスドラマの傑作として話題になっている

「プリズン・ブレイク」のvol.1を見ました。

 

導入部となるvol.1では高い知能を持つ主人公、マイケルが

陰謀に巻き込まれた兄を救うために刑務所に入る過程や、

死刑執行が迫る兄の緊迫した状況がテンポ良く語られており、

ストーリーの面白さに引き込まれます。

 

特に第一話ラストで主人公のタトゥーの意味が

明かされるくだりは、計画した脱獄計画の

緻密さと大胆の一端を示しており、

今後の展開の面白さを期待させる

名場面となっています。

 

このシーンを見てしまったら、最後まで見ないといけないなと

思わせるみごとなつかみです。

 

死刑執行までの30日までの間に兄弟の脱獄は成功するのか?

シークレットサービスが暗躍する程の陰謀の真相とは?

様々な謎に満ちたこのドラマ、かなりハマってしまいそうです。

 

ところで、脱獄ものは汚い・暗い・怖いという

負のイメージが強い刑務所が舞台となることから、

従来は男性にしか受けないジャンルでしたが、

本作は兄弟愛などの

人間ドラマにも重きを置いたストーリーであることや

主人公役のウェントワース・ミラーがイケメン

であることから女性にも支持される作品になりそうですね。

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