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2006年11月10日 (金)

愚かさは罪 『赤い指』

読んだのはかなり前になるのですが、今日は東野圭吾氏の小説
『赤い指』の感想を書こうと思います。

赤い指 赤い指

著者:東野 圭吾
販売元:講談社
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本書は加賀恭一郎シリーズの最新作であり、息子の犯罪を
隠蔽しようとする夫婦に加賀刑事が挑むという物語です。

少年犯罪や老人介護の問題を取り扱っており、
親子二世代で暮らす一般的な家庭で起こった悲劇を通して
子が罪を犯した時に親はどうあるべきか、
現代社会における親と子の在り方とは何かを、
深く考えさせられる小説
となっていました。

東野圭吾氏は犯罪に直面した人間の心情を描くのが巧みで、
いつもその心理描写の生々しさに感心しさせられるのですが、
本作では残酷かつ卑劣な犯罪を犯した子供を育んだ
両親の愚かさに圧倒
されます。

バカ親の愚かさ・醜さ加減をとことん執拗に描写され
ページを繰るごとに激しい不快感と怒りが湧き上がってくるため、
私は激しい感情に引っ張られ、本書を一気に読み終えてしまいました

正直言って、オチの付け方は強引な点が見られるというか、
ある重要な人物の行動がミステリーのためのミステリー的な
不自然さを感じさせる行動になってしまっている感はあります。

ただ、それでも本書の問題提起の鋭さや、家庭を崩壊させる
人間の心に巣くう病理が克明に描き出す東野氏の筆力には
深い感銘を受けました。

ミステリーとしての質はあまり高くないと思いますが、
社会の病理に切り込んだ小説としては充分に読ませる作品
あったと思います。

あと、私としては事件自体は悲惨極まりないものの、
加賀刑事のプライベートのエピソードで締めくくられる
エピローグは後味の良いものとなっており、
読後感は悪くなかった点も本書の良い点だと感じました。

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コメント

こんばんは。
この小説別のブログ友達の方が
東野さんの本の中で一番好きと書いてあったので
以来気になってたんですよね。
トミーさんの記事を読んでみるとなかなかに面白そうですね。
これは購入リストに入れておきたいと思います^^

投稿: シン@偽哲学者 | 2006年11月13日 (月) 02時27分

シンさん、いつもコメントありがとうございます。

>これは購入リストに入れておきたいと思います^^
買って損のない小説だと思いますよ。
オススメします。

ちなみに私の東野作品ベスト1はドラマ化もされた
『白夜行』です。
こちらもオススメですよ^^

投稿: トミー | 2006年11月13日 (月) 21時22分

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» 東野圭吾『赤い指』 [読んだ本をダラダラと報告する]
『容疑者Xの献身』と似たような空気感のある作品ですね。というか、同じような話。 [続きを読む]

受信: 2006年11月18日 (土) 16時02分

» 赤い指<東野圭吾>−(本:2007年25冊目)− [デコ親父はいつも減量中]
講談社 (2006/7/25) ISBN-10: 4062135264 評価:90点 んー、うまい。 「引きこもり」「少年犯罪」「親の介護」「認知症」「家族の崩壊」 読むのをやめたくなるような暗い題材を数珠繋ぎにしていながらも、スピード感溢れる展開で最後まで一気に読ませてくれる。 こ...... [続きを読む]

受信: 2007年3月 8日 (木) 00時22分

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