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2006年7月10日 (月)

数学嫌いにもおすすめ! 「博士の愛した数式」

「博士の愛した数式」を見ました。

博士の愛した数式 博士の愛した数式

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2006/07/07
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80分しか記憶を維持できない数学博士と家政婦、
そして家政婦の息子(愛称、√)の
心温まる交流を描いた映画です。

難病を扱ってはいるものの、
泣きを誘うような演出を一切排除し、
ただ、淡々と博士と家政婦親子の穏やかな時間を
追っていく構成に好感
が持てました。

博士と√が阪神ファンという設定も、
関西人の私としては非常に共感できました。w

無機質で冷たいイメージの数学が詩的な表現で
解説されるのも本作の見所
となっています。

かつて優れた数学者の多くが哲学者でもあったように
本来、数学とは心を追求する学問だったのかもしれません。

友愛数、虚数、√……。

堅苦しそうな見慣れない言葉や記号に
映画を見るにつれてぬくもりが感じられてきた
のは
不思議な体験でした。

私は数学が苦手でしたが、寺尾聰演じる博士や
吉岡秀隆演じる数学教師に成長した√のような先生に
出会えていたなら、数学を好きに慣れたかもしれないと
思いました。

また、浅丘ルリ子演じる博士の義姉の存在が映画を
単なる爽やかな良い話にしていないのも良かったかと。

深津絵里演じる家政婦が博士に純粋な尊敬の感情を
抱いているのに対して、義姉が博士に抱く感情には
屈折した情念が見え隠れする点が
物語に深みを与えていたように思います。

義姉と博士のエピソードはサラっと触れている程度ですが、
義姉の視点から描いたらこの映画はどのような映画に
なっただろう
としばし考えました。

野球観戦のシーンなど、80分しか記憶が持たないという
設定に矛盾を感じる場面が多い点は気になりましたが、
監督の演出や俳優陣の演技がとても誠実なので
全体的には上質な作品にまとまっています。

本作は数学に苦手意識を持っている方も
一見の価値があると思います。

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コメント

こんばんは。
コメント&TB、ありがとうございました。
静かで、温かくて、素敵な映画でしたね。
数式や数に対する意識がちょっぴり変わりました♪

投稿: ぴろり | 2006年7月11日 (火) 02時56分

ぴろりさん、
こちらこそコメント&TBありがとうございます。

数学に対する意識を変える映画って、
ほんと素敵ですよね。

今までと違ったモノの見方や
考え方に気づくことができるのも
映画や小説の素晴らしいところだと思います。

投稿: トミー | 2006年7月12日 (水) 19時53分

TBありがとう。
本当は、80分できっちりと、記憶がリセットされるということが、感覚的につかめないところはありますが、結構、こういう脳障害の事例はあるようなんですね。

投稿: kimion20002000 | 2006年7月17日 (月) 01時05分

kimion20002000さん、
こちらこそ、TB&コメント
ありがとうございます。

確かに映画やドラマで
扱われることは多いですよね。

NHKの脳を扱ったドキュメンタリーでも
取り上げられていたように記憶しています。

投稿: トミー | 2006年7月17日 (月) 21時16分

本当に私も無機質な数字や記号にぬくもりを感じました。
温かい気持ちになれる作品でしたね!

投稿: しましま | 2006年7月17日 (月) 22時32分

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